国連の活動/報告
NGOに関するQ&A(国連とNGO)
Q:NGOとは何ですか。
非政府機関(NGO)とは、地域、国家あるいは国際レベルで組織された、非営利の市民ボランティア団体を指します。明確な使命遂行をめざし、共通の関心を有する人々に支えられるNGOは、さまざまな役務と人道的役割をこなし、市民の関心事を政府に提示し、政策を監視するとともに、コミュニティー・レベルの政治参加を奨励しています。NGOは、分析と専門知識を提供し、早期警戒メカニズムの役割を果たし、国際的合意の監視と実施を助けます。その中には、人権、環境、保健などの特定の問題を取り扱うものもあります。国連システムの部局および機関との関係は、それぞれのNGOの目標、活動場所および分野によって異なっています。
国連の関心事項に関して強力な広報プログラムを展開する1,500以上のNGOが、国連広報局(DPI)と提携関係を結んでおり、国連には全世界の人々との価値あるパイプでつながっているのです。一般の人々が国連のねらいと目標をよりよく理解できるように、DPIは、国連が関与する一連の問題に関し、これらのNGOが情報にアクセスし、これを広める手助けをしています。
Q:NGOと国連広報局(DPI)はどのように協力していますか。
DPIとNGOは定期的に協力しています。DPIと提携するNGOは、国連に関する情報をそのメンバーに広めることで、国連に関する知識とこれに対する支持を草の根レベルで強化しています。このような普及活動としては、以下のようなものがあります。
- 平和と安全保障、経済・社会開発、人権、人道問題、国際法などの問題に関する国連の全世界での活動を広く伝えること。
- 人類が直面する重要課題に世界の注意を集めるために、国連総会が設定した国連の記念行事と国際年を推進すること。
Q:NGOとDPIの協力はいつから始まったのですか。
国連の広報活動と不可分の一体をなすものとして、NGOと協力し、これを通じた活動を行う重要性が認識されたのは、1946年に広報局が設置されたときでした。総会決議13(1)は、DPIとその支部に次のような指示を出しています。
「各国の情報サービス、教育機関、ならびに、国連に関する情報を広めることに関心を持つその他の政府・非政府機関を積極的に援助し、奨励すること。この目的等の関連において、広報局は、十分な設備を備えたレファレンス・サービスを運営し、講演者に対するブリーフィングあるいはその派遣を行うとともに、その刊行物、ドキュメンタリー映画、スライド、ポスターおよびその他の展示物を、これら機関の使用に供するべきである」
1968年5月27日、経済社会理事会は決議1297(XLIV)を採択し、NGOが「国連の活動を支援するとともに、自らのねらいと目標、ならびに、その能力と活動の性質および範囲に従い、国連の原則と活動に関する知識を向上させることを約束する」ことを規定した1968年5月23日の経社理決議1296(XLIV)の文言と精神に留意した上で、NGOとの提携関係を結ぶことをDPIに求めました。
Q:DPIと提携するNGOを認定する基準は何ですか。
DPIと提携する資格を持つのは、次のような機関です。
- 国連憲章の理念を共有している。
- 非営利の事業のみを行っている。
- 国連の課題への関心が実証され、かつ、教育者、メディア代表、政策立案者、財界など、広範あるいは専門的な聴衆に呼びかけを行う能力が立証されている。
- ニュースレター、速報およびパンフレットの発行、会議、セミナーおよび円卓会議の開催、ならびに、メディアの協力を通じて、国連の活動に関する効果的な広報プログラムを運営する決意と手段を持っている。
Q:NGOがDPIと提携するためには、どんな手続きが必要ですか。
所定の基準に合致するNGOは、本部から広報局NGO課長宛に、DPIとの提携に関心を表明する正式な書簡を送付しなければなりません。この書簡には、このような提携を求める理由を明記し、自らの広報プログラムを簡潔に説明する必要があります。書簡には、申請機関が作成した最近の広報資料のサンプルを6件以上添付します。国連の部局、国連の計画および専門機関、さらには、国連広報センター(UNIC)および広報サービス(UNIS)からの紹介状があれば、申請認可の可能性は大いに高まるでしょう。
Chief, NGO Section
Department of Public Information
Room S-1070L
United Nations, New York, N.Y. 10017
Tel : (212) 963-6842
Fax : (212) 963-6914/2819
申請手続が終わると、DPIの非政府機関委員会が、所定の会期で申請の審査を行います。委員会の審査結果は、すぐに申請機関に通知されます。その後、提携資格を得たNGOは、広報局に対する正副代表を指名するよう求められます。
なおDPIとの提携は、NGOが国連システムに取り込まれることを意味するものでもなければ、提携機関あるいはその職員に何らかの特権、免責権あるいは特別の地位を与えるものでもありません。
Q:経済社会理事会との協議資格とは何ですか。
経済・社会開発の分野で活動するNGOの多くは、経済社会理事会との協議資格を認められています。
国連憲章第71条は、「経済社会理事会は、その権限内にある事項に関係のある非政府機関と協議するために、適当な取極を行うことができる」と規定しています。このような取極を律する1968年5月23日の経社理決議1296(XLIV)は、NGOが経社理との協議資格を取得し、その事務局と協議を行えることを定めています。
さらに経社理は、3年間にわたる交渉の末、1996年7月、NGOとの協議に関する取極の見直しを行いました。その成果の一つが、NGOの経社理との協議取極めを見直す経社理決議1996/31です。同決議は、NGOの国連会議参加認定取極を標準化し、経社理との協議資格申請プロセスを簡素化し、国内NGOにも申請資格を認めることを決定しました。「総合協議資格」は、ECOSOCが担当するほとんど全ての問題に関わっている大規模な国際的NGO に認められ、「特殊協議資格」は、経社理の活動分野の一部を担当するNGOに認められ、「ロスター」は、場合によりその活動に有用な貢献をなしうると経社理が判断したNGOに認められます。
1996年7月に行われた見直しのもう一つの成果である経社理決定1996/297は、NGOと経社理の協議取極めを通じて得られた経験に鑑み、第51回総会において、国連の全活動分野へのNGO参加問題を検討するよう勧告しました。その後、国連システム強化を検討する総会作業部会に、NGOに関する分科会が設置されています。この分科会では、特に総会に対するNGOのアクセス問題の検討作業が現在も継続されています。
経社理は、政府間の非政府機関委員会の勧告に基づいて、NGOの協議資格に関する決定を下します。この委員会は19の加盟国から構成され、毎年会合を開きます。詳しくは以下にお問い合わせください。
Non-Governmental Organizations Unit
Division for Policy Coordination and ECOSOC Affairs, DPCSD
Room DC1-1070
United Nations
New York, NY 10017
経社理との協議資格を有する非政府機関に関する会議(CONGO)は、協議資格のあるNGOを代表して経社理で発言する役割を担っています。そのねらいは、これらのNGOが協議機関としての役割を果たす上で、できるだけ多くの機会と適切な便宜を得られるようにすること、協議過程に関する話合いの場を提供すること、および、共通の関心事項に関する意見交換を行うために、メンバー機関の会合を招集することにあります。
経社理との協議資格を持ち、かつ、強力な広報プログラムを展開するNGOは、広報局NGO課に書面で要請を行えば、DPIとの提携を行うこともできます。
Q:DPIと提携するNGOに代表メカニズムはありますか。
あります。18名のメンバーで構成されるDPI/NGO執行委員会は、DPI/NGOコミュニティーによって選出され、助言および連絡の権限において情報の配布を行うとともに、DPIと提携関係にあるNGOの利益を代表します。同委員会は、世界各地のNGOから構成され、そのニューヨーク駐在代表は、2年の任期で選出されます。執行委員会は、行事、プログラム、および、年次DPI/NGO会議の開催を含む相互関心事項のイニシアチブにつき、広報局 NGO課と協力を行います。
DPI/NGO執行委員会は、広報局の一部ではありません。NGOのDPIとの提携関係は、その執行委員会との関係とは独立したものです。DPIと提携関係にあるNGOには、広報局NGO課と定期的接触を保つことが奨励されています。
Q:DPIはどのようにNGOを援助するのですか。
国連本部広報局のNGO課は、提携機関に数多くのサービスを提供します。同課の具体的な支援活動としては、以下のようなものが挙げられます。
- DPI/NGO執行委員会と協力して、非政府機関に関するDPI年次会議の開催・調整を行うこと。この国際的フォーラムでは、国連システムの職員、著名な国際NGO、学識経験者、世論の指導者および国際メディアが一堂に会し、地球的な関心事項を話し合います。
- 幅広い地球的課題に関して、国連のNGOコミュニティーに週1回のブリーフィングを行うこと。ブリーフィングは、国連システムの高官、加盟国代表団、および、当該ブリーフィングで取り扱う特定課題について専門知識を持つNGOが担当します。
- NGOの正副代表に対し、国連機関のあらゆる「開放型」会合、DPIの写真・映像・音響ライブラリーおよびダグ・ハマーショルド図書館へのアクセスを認め、経社理との協議資格を有するNGO会議(CONGO)が開催する約22の委員会会合へのオブザーバー参加を可能にする通行証を発行すること。
- DPI/NGO共同広報プログラムの調整を行うこと。
- 新たに認定されたNGOの代表向けに、毎年1回のオリエンテーション研修を行うこと。
- アルファベット順、地域別および専門分野別にすべての提携NGOを網羅した「DPI/NGO年鑑」を刊行すること。
- 以下を提供するNGO資料センターを運営すること。
- 現行の国連文書とプレスリリースへのアクセス
- すべての提携NGO本部に送付された国連広報資料の定期的郵送
- 国連の映画を豊富に備えたビデオ貸出ライブラリー
- 継続的に更新される国連システム刊行物の選集
この件に関する問合せ先は以下のとおりです。
DPI/NGO Resource Center
Room L-1B-31
United Nations, New York, N.Y. 10017
Tel. : (212) 963-7233
Fax : (212) 963-2819
DPI/NGOの活動に関する優れた情報源として、国連はインターネット上にホームページを開いています。アドレスはhttp://www.un.orgです。DPI/NGOの情報は、 "general information"のアイコンをクリックすると入手できます。
本部DPIとの協力に加えて、NGOは、国連の情報にアクセスし、共同プロジェクトを組織するために、全世界の国連広報センター(UNIC)および国連広報サービス(UNIS)と定期的で密接な接触を保つことを奨励されています。
Q:DPIと提携するNGOにはどんな責任がありますか。
サンフランシスコで国連が創設されて以来、NGOは、諸問題に対する注意を喚起し、アイデアとプログラムを提案し、情報を広め、国連とその専門機関に対する支持に世論を動員することにより、国際社会に多大な貢献を行ってきました。DPIとの提携は、このことに対するコミットメントを意味します。提携NGOには、その広報プログラムの一部を国連の原則および活動に関する知識の向上に割り当てることが期待されています。さらに、これらのNGOは、国連の活動に関連する広報資料のサンプルを定期的に提供することにより、広報局NGO課にその活動を常に知らせておくことになっています。このような資料はまた、DPI/NGO資料センターでも閲覧できるようになっています。
コフィー・アナン国連事務総長は、21世紀を迎えるに当たって、国際舞台の重要な主体として非政府機関を認識し、次のように述べています。「私達は、市民社会との根本的に新しいパートナーシップを築き上げなければなりません。私達は、社会面・環境面での責任とともに、起業家精神と市場アプローチを奨励するよう、民間のイニシアチブと公共の福祉の新たな調和を模索しなければならないのです。(1997年1月、コスタリカのサンホセで開催された南南会議へのメッセージ)






