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安全保障理事会決議 1680

2006年05月17日

2006年5月17日、安全保障理事会第5440回会合で採択

安全保障理事会は、
レバノンに関する従前のすべての安保理諸決議、とりわけ決議1559(2004)、425および426(1978)、決議520(1982)、ならびに決議1655(2006)、および、レバノン情勢に関する安保理議長諸声明、とりわけ2000年6月18日(S/PRST/2000/21)、2004年10月19日(S/PRST/2004/36)、2005年5月4日(S/PRST/2005/17)および2006年1月23日(S/PRST/2006/3)の諸声明を想起し、

国際的に承認された国境内におけるレバノンの領土保全、主権および政治的独立に対する強い支持を改めて強調し、

特にレバノンの国民対話を通じ、決議1559(2004)の全ての規定の全面的履行に向けてさらに大きな進展が見られたことに、肯定的に留意しながらも、決議1559のその他の規定、とりわけ、レバノン系および非レバノン系民兵組織の解散と武装解除、レバノン政府の国土全域への支配力拡大、レバノンの主権、領土保全、統一および政治的独立の厳密な尊重、ならびに、外国の干渉と影響を受けず、レバノン憲法の原則に従った自由で公正な大統領選挙の実施という規定の全面的履行には至っていないことに遺憾の意をもって留意し、

過去6カ月間にレバノン領内の民兵組織に向けた武器の移動があったとする事務総長報告(S/2006/248)の結論に懸念をもって留意し、

レバノン国民対話への全面的支持を表明するとともに、対話を実施して、その関連で重要事項に関する合意にこぎつけたレバノンの全当事者を称賛し、

2006年4月21日のレバノン首相による安全保障理事会演説(S/PV.5417)を聴取し、

  1. 決議1559(2004)の履行に関する2006年4月18日の安全保障理事会に対する第3回事務総長半期報告書(S/2006/248)を歓迎する。
  2. 決議1559(2004)の全要件の全面的履行への要請を繰り返し表明する。
  3. また、報告書にいうすべての関係国と当事者に対する、この目標を達成するため、レバノン政府、安全保障理事会および事務総長と全面的に協力への要請をまた繰り返し表明する。
  4. 特に国境が不確定または紛争中の区域において両国の国境線を画定し、全面的な外交関係・代表を確立するという、レバノン国民対話の合意に沿ってレバノン政府が行った要請に前向きに対応することで、レバノンの主権、領土保全および政治的独立を強く主張し、両国間の関係を改善する上で大きな前進となり、それによって地域の安定にも資することに留意しつつ、シリア政府に対し、かかる措置を講じるよう強く促すとともに、両当事国に対し、国家間の外交関係と常駐外交使節団の確立は相互の同意によって実現することに留意しつつ、この趣旨での二国間対話を重ねることで取り組みを行うよう強く促す。
  5. レバノン国内への兵器流入に対して措置を講じたレバノン政府を賞賛するとともに、シリア政府に対し、同様の措置を講じるよう要請する。
  6. 6カ月以内に難民キャンプ外のパレスチナ民兵組織の武装を解除するというレバノン国民対話の決定を歓迎し、その実施を支持し、かつ、すべてのレバノン系および非レバノン系民兵組織の解散と武装解除、および、レバノンの国土全域に対するレバノン政府の支配力の全面回復に向け、一層の取り組みを要請する。
  7. 決議1559(2004)の全規定の実施を促進し、援助しようとする事務総長およびその特使の取り組みと献身的努力に対する支援を繰り返し表明する。
  8. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

S/RES/1680 (2006)