元国連事務総長 ハビエル・ペレス・デ・クエヤル
ハビエル・ペレス・デ・クエヤル氏は1982年1月1日、第5代国連事務総長に就任しました。1986年10月10日に再任され、1987年1月1日から2期目の任期を務めました。
ペレス・デ・クエヤル氏は1920年1月19日、ペルーのリマ生まれ。弁護士、キャリア外交官を務めました。
1940年にペルー外務省に入省、1944年に大使館勤務となり、その後フランス、英国、ボリビア、ブラジルのペルー大使館に書記官として勤務し、さらにブラジルのペルー大使館では参事官および公使を務めました。
1961年にリマに帰任、翌年には大使に昇格、続いて法務部長、管理部長、儀典長、政治部長の職を歴任しました。1966年に外務次官(副大臣)に任命され、1981年には外務省の法務顧問を務めました。
ペレス・デ・クエヤル氏はスイス、ソビエト連邦、ポーランド、およびベネズエラ駐在ペルー大使を歴任しました。
1946年の国連初総会にはペルー代表団の一員として加わり、さらに第25回から第30回までの総会における代表団にも加わりました。1971年にはペルーの国連常駐代表に任命され、同年から1975年にかけて、すべての国連総会でペルー代表団を率いてきました。
1973年および1974年には安全保障理事会においてペルーを代表し、1974年7月のキプロス騒乱時には安保理議長を務めています。1975年9月18日にキプロス問題に関する事務総長特別代表に任命され、1977年12月まで同職を務めた後、再び外交官としての職責に着きました。
デ・クエヤル氏は1979年2月27日に国連の特別政治問題担当事務次長に任命されています。1981年4月からは、同職を務めながら、アフガニスタン情勢に取り組むための事務総長の私設代表として活動し、同年4月と8月には、それより数カ月前に事務総長によって開始された交渉を継続するためにパキスタンとアフガニスタンを訪問しました。
1981年5月、ペルー外務省に再入省しましたが、同年12月に国連事務総長に任命されるまで、アフガニスタン情勢に関する事務総長代表として職務を継続しました。 デ・クエヤル氏はまた、ペルー学術外交院で国際法の教授職、さらにペルー空軍大学校で国際関係の教授職を歴任しています。外交法ハンドブック(1964年)の著者でもあります。
既婚、子ども2人。
同氏は2020年3月4日、死去しました。