国連難民高等弁務官事務所
国連難民高等弁務官事務所は、第二次世界大戦後、依然として避難を余儀なくされていた100万人以上の人々を援助するために1950年に設立された。当初は3年の予定であったが、その後は5年ごとに更新された。2003年、総会は「難民問題が解決するまで」その期限を延長した。UNHCRの第一の目的は、難民や庇護を求める人々、帰還者、無国籍者、強制された国内避難民の権利を保護、擁護するとともに、いかなる人も自己の意思に反して迫害を恐れる理由のある国へ送還されないようにすることである。政府による国際法の順守を監視し、難民の権利を主張し、その保護のもとにある人々に緊急援助や物的援助を提供する。こうしたことは多くのパートナー、政府、非政府組織、市民社会、信仰に基づいたグループ、その他の国連機関との協力とのもとに行われる。また、自発的な本国帰還、最初の庇護を求めた国への統合、第三国での再定住を通して難民問題の長期的な解決を図る。近年、気候の変動や希少資源に対する競争によってさらに悪化する紛争や迫害によって、かつて例をみないほどの強制的な避難が求められた。