国際農業開発基金 (IFAD) 日本連絡事務所
International Fund for Agricultural Development (IFAD) Japan Liaison Office
IFADとは
IFADは、国連の専門機関および国際金融機関で、国連の食料と農業のハブであるローマに拠点を置き、世界各地に40か所の事務所を構えます。IFADの活動は、開発途上国の農村地域の人びとに投資し、最も弱い立場にある人びとが貧困から抜け出せるよう、食料安全保障強化、栄養改善、レジリエンス(強靭性)向上を支援することです。IFADは、世界で最も経済的に困窮する国々における農業、気候適応、農村開発のための最大の資金源のひとつであり、これらの国々に対して1978年以来、240億米ドルを超える補助金と低利融資を提供してきました。
IFAD日本連絡事務所からのメッセージ
IFAD日本連絡事務所は、2021年11月に横浜市の横浜国際協力センター(パシフィコ横浜)内にアジア初の連絡事務所として開設されました。日本の省庁、横浜市、大学、研究機関、民間企業、さらには日本を拠点とする国際機関等と連携しています。
日本政府はIFADが創設された1977年以来、IFADの最大の貢献国のひとつであり、重要なパートナーです。日本とIFADは、特にアフリカとアジアにおける食料安全保障や栄養改善といったビジョンを共有しています。
日本との強いパートナーシップを示すひとつの例は、IFADが日本のG7議長国イニシアチブである「民間セクター・小規模生産者連携強化(ELPS)」の実施パートナーであるということです。このイニシアチブは日本の農林水産省とIFADが2023年に共同で立ち上げたもので、日本およびグローバル・ノースの民間企業と開発途上国の小規模生産者を結びつけることに重点を置いています。ELPSは民間セクターによる開発途上国の農業・食料システムへの参画・投資により、小規模生産者の農業をより生産性の高く持続可能なものへと転換し、小規模生産者の市場参入を推進することを目指します。
IFADは常に農村部の貧困と飢餓の削減に焦点を当ててきました。農村地域には世界の最も経済的に貧しい人びとの80%が集中しているといわれています。 彼ら彼女らのほとんどは小規模生産者であり、食料と生計のかなりの部分を小規模農業に依存しています。これらの小規模生産者は、日本を含む世界中で消費される食料の3分の1を生産しているにもかかわらず、彼ら彼女らの多くは、空腹のまま床に就くとされている世界の7億8,300万人の人びとのなかに含まれています。
農業が貧困と飢餓の削減に寄与することは証明されています。農業によってもたらされるGDP成長は、他のどのセクターの成長よりも貧困削減に2~3倍効果的だと推定されています。また、農業と農村地域は気候変動に取り組む鍵でもあります。気候変動が、増加する人口を養う地球の能力を脅かしていることは科学的に明らかにされています。小規模農家は気候危機の最前線で生活しており、その矢面に立たされています。手遅れになる前に新しい気候パターンに迅速に適応するための支援が必要です。
IFADが支援するプロジェクトは、金融、市場、技術、情報へのアクセスがあれば、農村地域の人びとが貧困から抜け出せることを示しています。2019年から2021年にかけて、IFADの投資により、7,740万人の農村地域の人びとの収入が少なくとも10パーセント改善されました。IFADの活動は、農村地域の人びとがより多くの食料を栽培し、収入を増やすだけでなく、ジェンダー平等、包摂性、能力構築、そして気候変動へのレジリエンスも促進します。
IFADは、日本政府およびその他のステークホルダーとのパートナーシップを強化し、小規模生産者への投資と長期的な農村開発の重要性を訴えていきます。IFADは新たに20億ドルを増資し、2025年から2027年の間に1億人の農民の生活と生計を直接改善することを目的とした100億ドル規模のプログラムを支援することを目指しています。
お問い合わせ先
国際農業開発基金 (IFAD) 日本連絡事務所
〒220-0012
横浜市西区みなとみらい1-1-1 パシフィコ横浜 横浜国際協力センター6階
TEL:045-225-8267 / FAX:045-225-8268 / Mobile:080-7345-7736
E-mail:japanliaison@ifad.org
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