シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第74号】12/26付資料
2014年12月26日
国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。
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ウィークリー・アップデート
国連広報局(DPI)第74号/2014年12月26日
◆国連、シリア人数百万人と受入れコミュニティへの支援に向け、84億ドルの拠出アピールを発出
シリア危機が5年目を迎えようとする中で、国連機関とそのパートナーは、2015年にシリアと周辺地域のほぼ1,800万人を支援するため、84億米ドルの拠出を求める大々的な人道・開発援助アピールを新たに発出しました。12月18日、ベルリンのドナー会合で発表されたこのアピールは、シリア国内の1,200万人を超える避難民と被災者への支援、および、近隣地域のシリア難民数百万人と、これを受け入れている国やコミュニティのニーズ充足という、2つの要素からなっています。2015年のアピールは、世界最多の数に上る避難民の命を救う人道的ニーズに加え、これまでで初めて、重要な開発の側面を取り入れています。このアピールには、「2015年シリア対応計画」と「地域難民強靭性計画」(いわゆる3RP)がともに含まれています。発言者の1人が述べたとおり、これら2つの計画は、シリア人と近隣諸国の人々のニーズに対応するための新たな枠組みとなります。
-ヴァレリー・エイモス人道問題調整担当事務次長による声明
-国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)プレスリリース
http://www.unhcr.org/54929c676.html
-国連広報局(DPI)プレスリリース
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=49639
-リリーフウェブ(ReliefWeb)プレスリリース
-リリーフウェブ(ReliefWeb)プレスリリース
http://reliefweb.int/report/iraq/united-nations-launches-regional-refugee-and-resilience-plan-enarku
-国連児童基金(UNICEF)プレスリリース
http://www.unicef.org/media/media_78134.html
-国連世界食糧計画(WFP)プレスリリース
http://www.wfp.org/news/news-release/wfp-launches-plan-assist-syrians-affected-conflict-2015
-国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)プレスリリース
http://www.unrwa.org/newsroom/press-releases/unrwa-launches-2015-syria-regional-crisis-response-plan
-3RP(地域難民強靭性計画)
http://www.3rpsyriacrisis.org/
-国連開発計画(UNDP)プレスリリース
-国連開発計画(UNDP)プレスリリース ジナ・カサール副総裁の声明
◆国連機関、戦闘が続く中で、シリアの文化遺産の大規模な破壊状況を把握
国連は12月23日、広範囲の衛星画像の解析に基づく新たな報告書を発表し、シリアの歴史的、文化的遺産が大規模な破壊と損傷を受けており、同国で続く紛争による暴力からこれらを守るため、一層の取り組みが必要となっていることを明らかにしました。この報告書は、国連訓練調査研究所(UNITAR)の観測衛星応用計画(UNOSAT)による包括的調査の結果をまとめたもので、18の文化遺産エリアが調査の対象となっています。対象エリアの計290カ所で、過去3年間の戦闘による直接的影響が見られています。報告書によると、290カ所のうち24カ所が破壊され、104カ所が激しい損傷を受け、85カ所で軽度の損傷が見られるほか、さらに77カ所が損傷を受けたおそれもあります。
-詳しくは以下をご覧ください。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=49681
◆UNRWAによるヤルムーク・パレスチナ難民キャンプでの援助物資配給が不可能に
「国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は12月22日、ヤルムークでの人道援助物資の配給の許可を得られなくなりました」。クリス・グネス報道官はこのように述べています。「UNRWAは、今年7月以来、ヤルムークの民間人に対する食料その他の必需品の配給量が目に見えて減ってきていることを、引き続き深く憂慮しています。銃撃戦や治安の悪化により、ヤルムークでの援助物資配給が中断したり、不可能になったりするケースもあることが確認されています。しかし、UNRWAが現在、ヤルムーク・キャンプ内で少数の民間人しか支援できていないという事態は、こうした原因のみによって生じているわけではありません」
-詳しくは以下をご覧ください。
http://reliefweb.int/report/syrian-arab-republic/crisis-yarmouk-camp-22-december-2014
◆安全保障理事会、緊張が高まる中でゴラン高原のミッションの期限を延長
国連安全保障理事会は12月18日、ゴラン高原に展開されている国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)のマンデートを2015年6月30日まで延長するとともに、この地域で生じた最近の戦闘を非難し、イスラエルとシリアの双方が、停戦違反を予防するため、兵力引き離し合意の規定を「厳密」に守らなければならないことを強調しました。UNDOFは1973年の戦争後、シリアとイスラエルの間で停戦が成立したことを受け、設立されました。UNDOFはそれ以来、この地域に駐留し、停戦の維持と、兵力引き離し合意の履行監視に努めています。最近の報告によると、シリア紛争の影響が近隣国に波及する中で、地域全体の緊張が続く可能性が高くなっています。決議904(2014)を全会一致で採択した安保理は、シリアの武装集団によるUNDOF活動地域での簡易爆発物の使用も非難しました。
-詳しくは以下をご覧ください。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=49644
国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク:
国連広報局(DPI)シリア特集ページ:
http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146
国連の人道関係機関:
国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/media/index.html
世界食糧計画(WFP)
http://www.wfp.org/countries/syria
人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/crisis/syria
世界保健機関(WHO)
http://www.who.int/countries/syr/en/
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)
http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
ソーシャルメディア:
Twitter: https://twitter.com/UN
Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/
YouTube: http://www.youtube.com/unitednations
Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/
フォトギャラリー:
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
http://www.unrwa.org/photogallery.php
人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery
国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253
統合地域情報ネットワーク(IRIN)
http://www.irinnews.org/photo/
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