国際刑事裁判所規程発効
国連事務総長は「歴史的」契機と歓迎
プレスリリース 02/055-J 2002年07月04日
7月1日、国際刑事裁判所(ICC)ローマ規程が発効しました。これを受け、国連のコフィー・アナン事務総長は、残虐行為の訴追と防止のための強力な道具として、戦争犯罪の責任者個人を裁く世界初の裁判所の「歴史的」創設を歓迎しました。
アナン氏は、ニューヨークで発表された声明の中で、ICC規程の発効が「国際関係における法治の中心的重要性を再確認するもの」だと述べました。
事務総長によれば、ハーグを本部とするICCは「個別の国家がジェノサイド、人道に対する罪および戦争犯罪の実行犯を裁くことができないか、その意志を有しない場合にも、これら犯罪者が起訴される世界の到来を約束するもの」です。アナン氏は、ICCがまた、将来の残虐行為の潜在的抑止力として働くだろうと付け加えました。
「私は、規程の批准を率先して行った全締約国(現在74カ国)を祝福するとともに、その批准あるいは加入を行っていないすべての国々に対し、できる限り早期にこれを行うよう訴える」とアナン氏は述べています。「不処罰に対する闘いにおいても、ジェノサイド、および、同裁判所の司法管轄権に属するその他の恐るべき犯罪を予防する私達の努力においても、手心を加えてはならないのです。」
一方、ハーグではきょう、ICCの先発チームが、職員の採用の準備と基本的な運営の開始に向けた作業に着手しました。
8人の専門家からなる先発チームは、オランダ政府と密接に協力し、来る9月の締約国会合で採択すべき裁判所の初年度予算に向けた準備作業に取り組む予定です。正式な職員採用と物資調達は、この時点から進められることになっています。
規程締約国は1月に予定される別の会合で、裁判所の検察官と18人の裁判官を選出するものと見られています。