持続可能な開発に関する世界サミット
(2002年9月2日~11日、ヨハネスブルク・南アフリカ)
プレスリリース 01/87-J 2001年10月17日
リオからの道はヨハネスブルクの持続可能な開発サミットへ
持続可能な開発に関する世界サミット(2002年9月に南アフリカのヨハネスブルクで開催予定)に向けた計画に対し、国際的な関心がすでに高まっていることは、10年前の1992年地球サミットで見られた興奮と活力を再び活性化するという目的にとって、よい前兆である。
ヨハネスブルク・サミットは、1992年にリオデジャネイロで定められた実施目標における実績を審査し、草の根から各国元首に至るまで、あらゆるレベルでコミットメントを新たにしようとするものである。リオで採択された「アジェンダ21」行動計画は、貧困撲滅の必要性に取り組みながら自然環境の破壊を阻止するための政策枠組みを含め、持続可能な開発に対するグローバルな意識を確立した。
「アジェンダ21で私たちは、持続可能な開発を実現するためにしなくてはならないことに関する政策枠組みに合意した。この枠組みの妥当性が今日も損なわれていないことを疑う者は誰もいないであろう」と語るのは、国連のニティン・デサイ経済社会担当事務次長だ。「しかし、私たちは今、どのような問題領域が残っているかを真摯に検討するとともに、持続可能な開発課題を前進させ、これを実現するための現実的方法を提案するため、あらゆる方面の結集を再び望んでいる。」
ヨハネスブルク・サミットまでに浮上する可能性が高い主要問題としては、食糧安全保障、消費と生産のパターン、エネルギー、淡水資源の保護と世界の海洋、および、貧困と経済的不平等の継続などがあげられる。
その他、注目される可能性が高い問題として、地球温暖化、生物多様性の損失、および、グローバル化にまつわる問題がある。
開発途上国の代表は、持続可能な開発に資するために動員しうる資金と技術的資源を明らかにし、社会開発、経済成長および環境保護の間の相互依存関係を認識する必要性を強調するとの意向を示している。
デサイ事務次長は「アジェンダ21」の起草に中心的な役割を果たしたが、同氏によれば、ヨハネスブルク・サミットに至るまでのプロセスの目標は、持続可能な開発の一般的な理念を具体的な行動の提案へと移すことにある。
2002年1月に予定される次回の政府間準備会合までの間に、数多くの地域会合、ならびに、企業、非政府組織(NGO)、地方自治体、先住民、労働組合、学界、若者、女性および農民などのあらゆる主要グループによる実質的な作業が行われることになっている。主要な会合と行事の中には以下が含まれる。
● | 2001年9月~11月:5回の地域準備委員会会合と追加的な小地域集会で、地域内の問題を話し合うとともに、共通の綱領と戦略を作成。 |
● | 2001年末頃:コフィー・アナン国連事務総長は、重要な環境、社会および経済の動向分析を伴う持続可能な開発問題に関する報告書を発表。 |
● | 2002年1月28日~2月8日:国内・地域会合の結果をニューヨークの準備委員会会合で検討。 |
● | 2002年3月25日~4月5日:ニューヨークで準備委員会会合。 |
● | 2002年5月27日~6月7日:政府閣僚の出席により、インドネシアでサミット準備委員会最終会合を開催。 |
● | 2002年9月2~11日:南アフリカのヨハネスブルクで持続可能な開発に関する世界サミット。 |
その他、サミットまでの期間に、重要な支持基盤の動員と重大課題への取組みを図るため、多くの追加的会合が関係政府とパートナーによって企画されている。このうち、「ビジネスチャンスと持続可能な開発:パートナーシップ戦略」に関する地域フォーラムは9月3日から5日にかけでインドネシアのジャカルタで、淡水に関する国際会議は12月3日から7日にかけてドイツのボンで、それぞれ開催予定である。
サミット事務局はすでに、独立した有識者による一連の地域懇談会を開催し、提案の策定と革新的アプローチの提言を図っている。
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