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シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第87号】3/25付資料

2015年03月27日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。

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ウィークリー・アップデート

国連広報局(DPI)第87号/2015325

◆デ・ミストゥーラ特使、アレッポでの戦闘凍結に関する協議を継続

国連報道官は324ステファン・デ・ミストゥーラ・シリア担当事務総長特使が、アレッポにおける戦闘凍結に対する支持を取り付けるため、各方面の当事者と協議を続けていることを明らかにしました。デ・ミストゥーラ特使は、3月28日から29日にかけ、エジプトのシャルムエルシェイクで開催されるアラブ連盟サミットの期間中も、協議を続行する予定です。

-詳しくは以下をご覧ください。

http://www.un.org/press/en/2015/db150324.doc.htm

 

◆事務総長、クルド人コミュニティに対する破壊的攻撃を非難

北部の町ハサカで、ノウルーズの祝賀中に2件の自爆テロが発生し、約100人が死傷した事件を受け、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長はこの破壊的攻撃を強く非難しました。「この悪質な攻撃は、クルド人コミュニティが慣習として、新年の願いを共にするために集まる祝日に発生しました」。事務総長はこのように述べ、シリアの民間人に対するすべての暴力行為を改めて非難するとともに、すべての紛争当事者に対し、人口密集地帯での兵器の無差別な使用をやめるよう繰り返し要求しました。

 

◆安保理:レバノンによる難民危機への取り組みに、さらに支援が必要

安全保障理事会319の議長声明で、レバノンの安定に対するシリア危機の悪影響の増大と、レバノンの安全保障に対する差し迫った脅威につき、深い懸念を表明しました。レバノンが受け入れているシリア難民の数が118万人を超える中で、安全保障理事会は同国が抱える並外れた課題を認識しました。「安全保障理事会は、教育や保健等の必須サービスに対するものを含め、難民流入の影響を管理するレバノンの取り組みに対する支援が、レバノンの安定と安全保障にとって不可欠であることを強調する」。声明はこのように述べています。安保理はさらに、ドナーに対し、誓約済みの資金を拠出するとともに、2015年3月31日にクウェートで開催されるシリア支援国会議で、レバノンへの支援を増額するよう強く促しました。

-安保理の議長声明は以下をご覧ください。

http://www.un.org/en/ga/search/view_doc.asp?symbol=S/PRST/2015/7

 

◆戦闘激化の中、ヨルダンのシリア難民が増大

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は319、最近の戦闘激化を受け、南部のダルアー県をはじめとするシリアから、ヨルダンに流入する難民が増えていることを報告しました。この1週間に流入した難民は平均で1日250人と、最近の数カ月と比べても急激に増大しています。UNHCRによると、1,014人がヨルダンに流入していますが、うちダルアー県の出身者は160人を超えています。アンドリュー・ハーパーUNHCRヨルダン事務所代表によると、この最近の動きは、シリア紛争の犠牲者と難民受入国に対する国際支援増大の必要性を如実に示しています。

-詳しくはUNHCRプレスリリースをご覧ください。

http://www.unhcr.org/550b14ce6.html

 

WFP、ヨルダンで最も困窮したシリア難民に対し、優先的に援助を提供

国連世界食糧計画(WFP)は319、ヨルダンのコミュニティで暮らすシリア難民への食糧援助をさらに優先し、最も困窮した人々への支援を確保することを発表しました。「WFPにとって、これは難しい選択ですが、資金の提供がなくても何とか暮らせる世帯に1ドルを使えば、それが無くては暮らせない世帯から1ドルを奪うことになってしまいます」。ヨルダンでシリア難民支援を担当するジョナサン・キャンベルWFP緊急援助調整官は、このように述べています。

WFPのねらいは、社会的に最も弱い人々に焦点を絞ることにありますが、これは同時に、4月から3万4,000人がWFPの食料引換券を受け取れなくなることを意味します。さらに、23万9,000人の難民については、引換券の金額が引き下げられます。対象となる難民には、SMSメッセージその他の手段で、この決定が通知されています。しかし、最も弱い立場にあるとみな見られる18万人には引き続き、満額の引換券が支給されます。近隣国のシリア難民を対象とするWFPの食料引換券プログラムは、世界最大の規模で展開されていますが、財源は自発的拠出金に限られています。毎月、WFPの食料引換券を通じて援助を受けるシリア難民は、中東地域5カ国でほぼ200万人に上ります。

-詳しくはWFPプレスリリースをご覧ください。

http://www.wfp.org/news/news-release/wfp-prioritizes-most-needy-syrian-refugees-food-assistance-jordanian-communities

 

国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク:

国連広報局(DPI)シリア特集ページ:

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146

 

国連の人道関係機関:

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)

http://www.wfp.org/countries/syria

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)

http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/

 

ソーシャルメディア:

Twitter: https://twitter.com/UN

Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/

YouTube: http://www.youtube.com/unitednations

Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

 

フォトギャラリー:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/photogallery.php

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253

統合地域情報ネットワーク(IRIN)

http://www.irinnews.org/photo/

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5年目に入ったシリア紛争は、市民を標的とした攻撃の増加など“劇的な”悪化を見せている©Photo/OCHA
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は3月19日、最近の戦闘激化を受け、南部のダルアー県をはじめとするシリアから、ヨルダンに流入する難民が増えていることを報告。この1週間に流入した難民は平均で1日250人と、最近の数カ月と比べても急激に増大している©UNHCR/J.O.Chen