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国連ミレニアム・サミットが閉会
事務総長、「注目すべき見解の収束」を確認

プレスリリース 00/100-J 2000年09月20日

96日から3日間にわたって開催された国連ミレニアム・サミットが98日閉幕しました。以下はミレニアム・サミットの閉会にあたりコフィー・アナン事務総長が行った声明です。

この歴史的なサミットに参集し、今後の明確な道筋を描いていただいた皆様に対し、感謝いたします。これまでの3日間、私は注意をもって、皆様すべての声を聞くとともに、皆様が採択したばかりの宣言を、慎重に拝読させていただきました。私たちが直面する課題について、注目すべき見解の収束が見られたこと、そして、皆様が緊急に行動を要請されたことに、私は感動しています。

皆様は、極貧状態の根絶が最優先の課題であることを表明しました。そしてこの問題について、具体的な目標を設定し、これを達成するための措置を策定しました。これらの措置が実際に講じられれば、目標の達成が可能であることは明らかです。

グローバル化の潜在的な恩恵を理解しながらも、自国民がそれを実感できていない、と皆様の多くは訴えました。その解決策の一部は主権国家の手中にあり、その国民、特にもっとも貧しい人々のニーズを最優先させなければならないことがサミットでは認識されました。また、私たちは、国家だけではグローバル化の諸問題を解決できないことも承知しています。国家は民間セクターおよび市民社会との間で、もっとも幅広い意味でのパートナーシップを築く必要があります。

しかし、皆様はまた、すべての国々が公正な競争の機会を有し、持てる者が持たざる者のためにより多くのことをなすような、より公平な世界経済を求めました。発言者は次々に、貧困国をその債務負担から解放する緊急性を強調しました。皆様は、債権者と債務国の利益を均衡させるような調停あるいは仲裁のシステムを含め、この問題に対する新たなアプローチを模索することへの関心を表明しました。私はこの意見をさらに検討し、これが実施できる方法を提案する所存です。

皆様は、私たちが新たな世紀を迎えようとする中で、女性と子どもをはじめとする数百万の無実の人々が、依然として残酷な紛争の犠牲となり続けていることは容認できないと述べました。この分野において、国連が世界の期待に応えられていないことは、周知の事実です。私たちは自らの能力を強化し、実績を改善することで、脆弱なコミュニティーが窮地に陥っている時に、私たちを頼りにできると感じられるようにしなければなりません。国連平和活動に関するパネルの報告書を皆様が歓迎し、その勧告に対して迅速に対応することを約束した理由は、まさにここにあります。

皆様は、私たちのグローバル社会の共通言語となっている国際法の重要性を再確認しました。サミット期間中、国連憲章の精神に中心的な位置を占める国際法文書に加入の措置を講じた国々は、80カ国を超えました。多くの国が新たに加入したものは、全人類に恥辱をもたらす虐待から子どもたちを保護しようとする議定書に関するものです。皆様の行動は、人類が遂に、その終焉に向けて結束したことを示す歓迎すべき徴候です。貧困とそれに伴うあらゆる影響がもっとも深刻となっているアフリカの特殊なニーズに対し、より高い優先度を与えることが、サミットでは求められました。

皆様はまた、国連システムを手始めとして、国際機関の実効性を高める必要があると述べました。皆様のお考えでは、明らかに、私たちがともに3年前に開始した改革が完了していないとのことでした。私も同じ意見です。そしてこれをさらに推進するために皆様と協力していきたいと思っています。皆様の大半は、安全保障理事会の包括的な改革を求めました。これを機に、困難であっても避けては通れないこの問題で、合意の形成に向けて新たな勢いが生まれることになりましょう。

皆様の国連の実効性に対する懸念は、もっともなことです。皆様は行動を望んでいます。とりわけ、成果を望んでいらっしゃいます。皆様の考えは正しく、私は来る1年間を通じ、21世紀の国連が世界の人々の生活に実質的な改善をもたらせるようにするため、皆様と協力していきたいと思います。サミットは、国連をその21世紀の役割に適応させるために、明確な方向性を示しました。しかし、究極的には、国連は皆様自身なのです。皆様が定めた目標を達成することは、皆様の能力の範囲内にあり、よって、皆様の責任といえます。国連がこの挑戦に立ち向かえるかどうかを決定できるのは、皆様をおいて他にないのです。私としては、まさにきょうから、皆様からいただいた任務に再び専心することを、ここにお約束します。国連職員も全員、同じ気持ちでいることと理解しております。

SG/SM/7540 Rev. 1*