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最初に現地へ
災害救援活動における通信システムの拡充

プレスリリース 00/87 2000年09月01日

 ミレニアム・サミットの準備にあたり、コフィー・アナン事務総長はその「ミレニアム報告書」の中で、国連が媒介役を果たし得る効果的なパートナーシップ(協力)の具体例として、即座に実施すべきイニシアチブをいくつか表明した。「最初に現地へ」という企画はその一つである。

 台風や地震に襲われた際、通信システムは最初に被害を受けるものの一つである。これにより、救助団や救援活動が被災者および相互との連絡を取ることが不可能になる。

 救援にかけつける諸機関が用いる通信システムは、その質において大きく異なっており、互換性の問題が生じることが多くなっている。が、より効果的なシステムの購入が進まないのは、単にコストが高すぎるからである。

 この課題に対応してエリクソン社が発足させた大規模な災害対応プログラム「最初に現地へ」は、その他のイニシアチブとともに、人道的救援活動向けの移動通信機材とノウハウを提供・維持するだけでなく、適宜、既存の通信網の改善を助けることになっている。このプログラムは、全世界140カ国以上に所在するエリクソンの事業所からの支援を受け、災害への対応はもちろん、これに対する備えにも重点を置くものとなっている。

 国連とエリクソンのパートナーシップには、緊急事態の対応と緩和に関与する国連機関、および、国際赤十字社・赤新月社連盟(IFRC)も参加している。

プロジェクトに着手

 2000年5月31日、エリクソン社と、国連システムを代表して国連人道問題調整室(OCHA)が趣意書に署名したのを受け、OCHAと国連開発計画(UNDP)によって活動計画が策定された。活動計画は、世界および各国レベルでの協力取極めを定めたが、「緊急時の通信に関する作業部会」はさらに、パートナーシップの運営上のさらなる発展を図っている。

 8月、パートナーシップの後方支援を固め、行動計画を策定するために、ジュネーブで「技術作業グループ」の会合が開かれた。同作業グループにはOCHA、エリクソン、UNDP、IFRC、および、ますます多くの関心を有する国連主体からの代表が参加した。近い将来、国内および地域の試験的な企画が策定される見込みである。過去3ヵ月間には、いくつかの国々において、国内の災害対応機関と、国連およびエリクソンの国内事務所との間で会合が開かれている。

 各国政府も「最初に現地へ」イニシアチブに興味を示している。7月初旬、エリクソンは経済社会理事会の人道問題に関するハイレベル協議において、「災害対応における科学技術の役割」に関するパネル説明会に参加した。

 その他の企業や通信会社も、国連およびさまざまな機関との会合において、国際的人道努力を支援する意向を示している。こうした革新的パートナーシップは国連、民間セクターおよびNGOを結集させるものであり、科学技術と資金の力を人道に生かす協調的努力の中で、緊急事態への対応と災害軽減という問題に対処する上で、大きな潜在的可能性を備えている。

 詳しくは以下にお問い合わせください。

Jennifer Hilborn
Manager, Corporate Citizenship
Ericsson, Canada
電話:(1-905) 206-6570
携帯:(1-416) 826-3091
電子メール:jennifer.hilborn@emc.ericsson.se

Martin Barber
Director, a.i.
Policy, Advocacy and Information Division
United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA)
電話:(1-212) 963-3344
電子メール:barberm@un.org