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国連、日本の地震と津波被災者に対する援助を本格化

プレスリリース 11/019-J 2011年03月17日

2011年3月14日 – 11日に発生した地震と津波による甚大な被害を受け緊急援助活動が続く中、日本に到着した国連災害チームに対し、現地の担当者は、国連に原子力安全専門家チームの派遣を要請しました。

7人のメンバーからなる国連災害評価調整(UNDAC)は現地活動センターを設置し、日本の当局が災害と緊急支援に関する正確でタイムリーな情報提供を行えるよう支援します。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、専門家チームは数日以内に被災地に赴き、人道ニーズの評価にあたる予定です。また、国際的な支援物資やサービスの受け入れに関するアドバイスを行い、日本政府を支援します。

地震と津波により千人単位の人々が死亡し、さらに多くの行方不明者が出ていることを受け、数多くの国々が当局による緊急支援の立ち上げを支援するため、国際捜索・救助専門家チームを派遣しています。

当局は震災で損傷を受けた福島第一原子力発電所の状況を引き続き懸念しています。現地の担当者は炉心溶融を防ぐため、原子炉に海水を注入しましたが、発電所では数度にわたる爆発が生じています。

国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長はきょうのブリーフィングで「原子力発電所で爆発は起きたものの… 原子炉容器は損傷せず、放射線の放出は限定的」だと述べました。

IAEA緊急時対応センターのスタッフは、日本の担当者と密接な接触を保ち、状況の監視に努めています。天野事務局長は、IAEAが放射線サーベイ、環境サンプリング、医療支援などの分野でも技術援助を行えるとして、次のように述べました。

「このような事態においては、日本国内でも、国際的にも、一般市民に現状に関する十分かつ正確な情報を提供することがきわめて重要です」

天野事務局長によると、日本からの正式な専門家ミッション派遣要請を受け、IAEAは当局との間で、詳細に関する協議を行っているところです。

天野事務局長はきょう、最新の動きに関し、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長およびマーガレット・チャン世界保健機関(WHO)事務局長との間で話し合いを行いました。

天野事務局長は潘事務総長に対し、これまでの原子炉からの放射線漏れによる健康への影響はごくわずかなはずだと述べました。

潘事務総長と天野事務局長はまた、ウクライナのキエフで来月に開催予定の原子力安全サミットの重要性も強調しました。

一方、WHOは、日本政府がリスクにさらされた人々にヨウ素カリウムを配給し、福島第一原発付近の住民を避難させることにより、必要な措置を講じていると指摘しました。

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