世界を担う未来のリーダーたちが集結する場って?
2011年08月18日
世界を担う未来のリーダーとなる若者たちが集まり、地球規模の問題について話し合い、解決策を探る活動 ―― 模擬国連。
国連事務総長、国連総会議長、そして各国代表団を務めるのは皆、学生。実際の国連総会さながら、議論、交渉を重ねて、投票、議決を行います。
3回目となる今回は、2011年8月10日から14日まで、韓国・仁川において、世界53カ国の国連加盟国から600人の学生が参加して開催されました。
国連総会議長を務めたのは、開催国・韓国のイ・ドンヨップさん。
「学生として、私たちの能力は取るに足りないものです。でも議論に世間の関心が集まることで、とても大きな変化をもたらすことができるはずです」と、開催前に抱負を語りました。
今回の模擬国連のテーマは、「持続可能な開発:自然との調和を保ちながら人類が発展するには」。他にも、実際に国連が直面している幅広い問題について、学生たちは深夜に及ぶまで議論を交わしました。
潘基文(パン・ギムン)事務総長は11日、集まった学生たちに対し、積極的に地球的な問題に取り組み、貢献してほしいと述べました。
「より良い世界を築く手助けをしてください。世界の人々が、さまざまな試練をうまく乗り切るために、そして、国連がこの危機的な時に世界が必要とすることを行うために」
さらに、潘事務総長は、模擬国連に参加することで、国際関係の複雑さ、さまざまな人々、考え方がある中での話し合いの難しさ、さらには合意に達するまでの困難、進展のために必要とされる忍耐力など、多くのことを学ぶだろうと話しました。
そして、より良い世界を未来の子供たちに残すために、この活動で得た知識や技術を生かして、国連が目標とする核兵器廃絶、気候変動への取り組み、人道支援などに積極的に関わることを期待し、「あなた方が問題解決のための重要な一端を担っている」と訴えかけました。
参加した学生たちに、将来、外交官、国連職員、また国際的な専門家やリーダーになりたい、という意欲をかき立たせることも、模擬国連の目的です。
実際、数十年後には、この模擬国連に参加した学生の皆さんの中から、国連事務総長が誕生するかもしれませんね。
今回の模擬国連は、国連協会世界連盟、国連財団、および国連国際協力基金の協賛を受け、国連広報局によって開催されました。
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