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南北アメリカ大陸在住被爆者の証言を集めたウェブサイトを新設

プレスリリース 12037-J 2012年08月06日

ニューヨーク、7月31日(国連軍縮部) —広島への原爆投下67周年に当たる2012年8月6日、南北アメリカ大陸在住の原爆被災者の新たな証言を掲載するウェブサイト(http://www.hiroshima-nagasaki.com/)が開設されます。

この取り組みは、「Hibakusha」として知られる原爆被災者の証言を保存し、広く伝えていくことで、将来の世代にその証言を記録として伝えるようにするという事務総長の約束を体現するものです。潘事務総長は、2010年に訪日し、国連事務総長として初めて広島と長崎の平和記念行事に出席した際、各国政府や諸機関とのパートナーシップを築き上げなければならないとの思いから、この約束を行いました。

新設されるウェブサイトは、国連軍縮部と日本人アーティスト兼映画監督の竹田信平氏とのコラボレーションにより実現しました。竹田氏は南北アメリカ大陸を巡り、1945年の広島と長崎への原爆投下後に日本から移住した被爆者60人以上にインタビューを行いました。新設されるウェブサイトの基となった映画「ヒロシマ・ナガサキ・ダウンロード」は、竹田氏がこの歴史上重要な一場面を「ダウンロード」しようと、南北アメリカ大陸を旅した様子を記録した73分に及ぶドキュメンタリー映画です。

被爆者のほとんどは現在80歳代、またはそれ以上の高齢者になっています。このウェブサイトのねらいは、広島と長崎の人間ドラマを全世界に発信することにあります。被爆者の証言は、歴史的な遺産であると同時に、平和の推進と、核兵器のない世界の実現をはっきりと求める声でもあります。軍縮を条約の交渉と結び付けて考える向きが多い中で、人間的な側面から、あらゆる大量破壊兵器の廃絶を考えることは重要です。

より幅広い方々が閲覧できるよう、新設ウェブサイトに掲載される12件の証言は、アラビア語、中国語、英語、フランス語、スペイン語、ロシア語という6つの国連公用語に加え、イタリア語、ハングル語、ドイツ語、ポルトガル語の計10カ国語に翻訳されています。翻訳にあたっては、京都外国語大学の学生と教員の方々から、多大な協力を得て完成しました。

南北アメリカ大陸在住の被爆者60人以上とのインタビュー全文は8月6日、ミシガン州立大学ヴィンセント・ボイス図書館(http://vvl.lib.msu.edu/)から、将来の世代に向けて発信される予定です。

ウェブサイトに関するご意見、ご質問はメールで、unoda-web@un.org までお寄せください。メディア関係者の方々は、Ewen Buchanan, United Nations Office for Disarmament Affairs, e-mail: buchanane@un.org までお問い合わせください。

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平和祈念式典に寄せる潘基文(パン・ギムン)事務総長のメッセージ(広島、2012年8月6日)

-関連日本語資料
リーフレット「ヒロシマから世界へ平和のメッセージ