「グローバルな課題にグローバルな解決を」 国連・市民社会フォーラム開幕
2018年08月29日
2018年8月22日-ニューヨークの国連本部で本日、第67回国連広報局/非政府組織(DPI/NGO)会議が開幕し、多国間主義、国連と市民社会の関係緊密化、そして若者が果たすべき役割の重要性を確認する演説が行われました。
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2日間にわたる同会議は、300を超えるNGOの代表約2,000人が国連職員や主要なインフルエンサー、学術関係者、メディアと一堂に会し、世界的な懸案となっている課題について話し合う国際フォーラムです。
世界が直面する諸課題を解決する国連の役割に対する疑念が高まる中で、今年の会議では、多国間主義の価値がテーマとなっています。また、国連と市民社会のパートナーシップを緊密化し、持続可能な開発のための2030アジェンダ(通称2030アジェンダ)の実現に向けて協力するための機会も、重点的議題となっています。
国連広報局を率いるアリソン・スメイル事務次長(グローバル・コミュニケーションズ担当)は開会の挨拶で、市民社会との絆をより深めることが、どの国も単独で解決できないグローバルな課題に取り組むうえで、最大のチャンスになると述べました。
会議の議長を務めるオックスファム・インターナショナルのウィニー・ビヤニマ事務局長は、このイベントを「市民社会が結束して、経済的不平等、ジェンダーの不公正、そして権利に基づくガバナンスに対する脅威に取り組める、人間中心の多国間主義を擁護するための画期的な瞬間」と形容しました。
若者にとってさらに身近な存在になるための国連の取り組みを反映し、会議参加登録者のほぼ44%は若者が占めています。ユース小委員会で共同議長を務めるマディソン・ロス氏は本会議の開会式で発言し、この会議が「若者の声を遮ることなく聞くことで、すべての世代とその他の部門が、持続可能な開発目標 (SDGs)の達成によって利益を得られるようにするための機会」となることを期待すると語りました。
第67回国連広報局/NGO会議」で発言するマーサ・ポビー国連総会議長室副室長© UN Photo/Loey Felipe
国連総会議長室で副室長を務めるガーナのマーサ・アマ・アキヤー・ポビー国連常駐代表は総会を代表し、国連と多国間主義の成功には市民社会の参加が極めて重要であることを強調し、現在の第72回国連総会では史上初めて、総会議長と市民社会代表との間の「1対1」のブリーフィングが実現したことを指摘しました。
今回の会議では、2030アジェンダがどれだけ効果的に推進されているかを評価するとともに、世界の国連に対する意識も探ることになります。閉会時には、市民社会が起草した「成果文書」が最終本会議で採択される予定です。その中には、2030アジェンダ達成に向けた国連の取り組みに貢献するという若者の決意を詳しく述べたユース宣言も盛り込まれる見込みです。
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