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デマの払拭とワクチン忌避への対処がCOVID-19の克服に不可欠、と各国が確認(UN News 記事・日本語訳)

2021年04月30日

ネパールの僻地の村で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種後に接種カードを掲げる高齢者たち。背後の看板は、すべての人のワクチン接種を推奨し、COVID-19から身を守る方法を説く©UNICEF/Laxmi Prasad Ngakhusi

2021年4月7日 ー デマを払拭し、ワクチン忌避に対処することを主眼とする政治宣言が国連総会で採択され、各国は、パンデミックを克服し、人々と地球のより良い復興を支援すべく「一丸となって対応する」ことを確認しました。

4月2日に開催された総会の非公式会合で公開された「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンへの世界的に公平なアクセスに関する政治宣言」に対し、181カ国を超える加盟国が支持を表明しました。

政治宣言には、次のように記載されています。「我々は、『すべての人が安全でない限り、誰も安全になれない』ということ、そして、迅速な復興を遂げ、パンデミックの収束に貢献するためには、安全で効果的なCOVID-19のワクチンへの公平で負担可能な費用でのアクセスを確保しなければならないと強く信じている」

「我々は、すべての人にとって負担可能な費用で公平・公正なワクチンへのアクセスを確保することで、COVID-19のワクチン接種をグローバルな公共財として扱うことを約束する」

不平等な分配を「深く憂慮」

各国は、連帯と国際協力の強化にコミットする一方で、国際的な合意やイニシアチブがあるにもかかわらず、「世界では、各国間および各国国内で、COVID-19のワクチンの分配が依然として不平等な状態にある」ことに懸念を表明しました。

各国は「低・中所得国においてCOVID-19のワクチンの入手が困難であることを深く憂慮している」と述べ、ワクチン製造業者とともに、国連が支援する公平なワクチン供給のイニシアチブであるCOVAXへの支援を「大幅に拡大」するとともに、各国が競合し合いながら二者間契約を結ぶことによってワクチンの供給が制限されることがないよう呼びかけました。

各国はまた、COVAXを含むACTアクセラレーターAccess to COVID-19 Tools (ACT) Accelerator)に対し、全面的に資金を拠出するよう要請しました。

「検証済み」のメッセージで、デマを払拭する

政治宣言には、各国がデマを払拭し、ワクチン忌避に対処するコミットメントも盛り込まれました。これらは、COVID-19のワクチン接種キャンペーンをグローバルで成功させる上で鍵となる課題です。

各国は、世界中のすべての人々にワクチンを接種する必要性について認識を深めることの重要性を強調しました。また、国連の「Verified(ベリファイド/検証済み)」イニシアチブへの協力を表明し、国連システム全体に対して世界各地でのワクチン忌避への対処を支援するよう求めました。

昨年5月に立ち上げられた「Verified」イニシアチブは、説得力のある明確なコンテンツや事実に基づいた助言を推進・共有し、陰謀やヘイトスピーチと闘い、グローバルな連帯を育むことを目的としています。

グローバル・コミュニケーション担当のメリッサ・フレミング国連事務次長(DGC)は、世界中でワクチン接種を行い、誰一人取り残さないという国連の取り組みを強調しました。

「加盟国が支持した宣言は、私たちの『Verifiedイニシアチブ』や、事実や科学に基づき、的を絞り明確で、アクセス可能な、多言語による情報を適時に作成・発信する私たちの取り組みに対する各国のコミットメントを強化するものです」フレミング事務次長はこのように語っています。

世界メディア・情報リテラシー週間

また総会は、毎年10月24日から31日を新たに「世界メディア・情報リテラシー週間」として記念することを宣言しました。

総会は3月25日に決議を採択し、人々のエンパワーメントとともに、持続可能な開発に向けた情報リテラシーやメディアの重要性に留意し、特にCOVID-19のパンデミック中にあっては、デマや偽情報を特定し、その拡散を防止する上で必要なツールを人々に提供する必要があることを強調しました。

総会はまた、偽情報やデマとの闘いは、「個人の表現の自由や情報へのアクセスを促進し、それらを侵害しない」必要があることも再確認しています。

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原文(English)はこちらをご覧ください。