シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第19号】11/27付資料
2013年11月29日
国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。
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ウィークリー・アップデート
国連広報局(DPI)第19号/2013年11月27日
◆ジュネーブⅡ会議
11月25日、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長はシリアに関する国際会議を2014年1月22日にジュネーブで開催すると発表しました。事務総長はこの声明で、ジュネーブ会議の目標が、軍や治安部隊の統制をはじめ、完全な行政権を掌握する暫定統治機構の相互の同意に基づく樹立を含む、2012年6月30日のジュネーブ・コミュニケの全面的履行にあることを強調しました。また、事務総長はすべての地域的、国際的パートナーに対し、暴力の停止や人道的なアクセス、抑留者の解放、シリアの難民と国内避難民の帰還を含め、ジュネーブ会議の成功を支援するための措置を直ちに講じるべく、作業を開始するよう強く求めました。
-事務総長の声明は以下をご覧ください。
http://www.un.org/sg/statements/index.asp?nid=7305
同日、ジュネーブで米ロ高官との3者会談を終えたブラヒミ共同特別代表は、記者会見の席上、シリア政府、反体制派双方との間で、1月22日の会議への出席者リストに関する議論を進めていると述べました。そして、12月20日にはジュネーブでさらに3者会談を開く予定であることも明らかにしました。特別代表は、会議の開始に前提条件はなく、すべての問題が話し合われるだろうとしながらも、暫定統治機構の樹立が、会議で合意すべき最重要課題のひとつになると述べました。
-記者会見の詳細は以下をご覧ください。
http://www.un.org/apps/news/infocus/Syria/press.asp?sID=45
◆国際レバノン支援グループ、シリア危機について討議
9月25日にヤン・エリアソン副事務総長が招集した「国際レバノン支援グループ」の会合で、参加者はシリア危機が提起する未曾有の課題に対応するため、引き続きレバノンに強力な協調的支援を提供する必要性があることを強調しました。また、会合では、12月に完成予定の国連の次期シリア難民地域対応計画にも、受け入れコミュニティの差し迫ったニーズへの取り組みが盛り込まれる点が指摘されました。参加者は、2014年1月15日に事務総長がクウェートで招集する拠出誓約会議の重要性を強調しました。
-進捗状況に関する討議の詳細は以下をご覧ください。
http://www.un.org/News/Press/docs/2013/pa13.doc.htm
◆OPCW国連査察団、廃棄活動を継続
化学兵器禁止機関(OPCW)・国連合同査察団を率いるシグリッド・カーグ特別調整官は11月25日、ダマスカスを再び訪れ、合同査察団の作業についてシリア政府高官と会談しました。
これに先立つ11月22日、OPCWはプレス声明を発表し、シリアが申告した一連の化学兵器の廃棄に関心を有する民間の化学薬品廃棄会社に対し、OPCWにその関心を伝えるよう要請したことを明らかにしました。
声明によると、民間企業が廃棄すべき化学物質は800トンと見られていますが、これはシリアの備蓄する化学物質の大部分にあたります。シリアが申告した化学兵器関連物質の中には、一般的な工業化学物質その他、安全に無害化または廃棄できる化学物質が大量に含まれています。
-詳細は以下をご覧ください。
http://www.un.org/News/briefings/docs/2013/db131125.doc.htm
主な国連ニュース記事
シリアでUNRWA職員が死亡
11月25日 – 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、11月24日に亡くなったモハマド・スヘイル・ユセフ・アワド氏の死を深く悼みます。シリア紛争で死亡した職員は、これで9人となりました。アワド氏はダマスカス市南東の郊外グータで、乗っていた車が迫撃砲で攻撃され、死亡しました。同乗していたその他3人も即死状態でした。
UNRWAは、パレスチナ人や人道援助要員を含め、シリアで民間人の死傷者が増加していることに遺憾の意を表します。UNRWAはすべての関係者に対し、シリアでの武力紛争の平和的解決に向けた取り組みをさらに強化するよう呼びかけます。
http://www.unrwa.org/newsroom/press-releases/unrwa-mourns-death-staff-member-syria
シリア・アラブ共和国のポリオ
2013年11月26日 – シリアでは、1型野生株ポリオウイルスの症例が計17件、確認されています。包括的な発生対策は地域全体で続けられています。7つの国と地域は、5歳未満の幼児2,200万人を対象に、集団ポリオ予防接種キャンペーンを展開中です。地域や感染動向により、発生対策は少なくとも6カ月から8カ月の継続が必要と見られています。
http://www.who.int/csr/don/2013_11_26polio/en/index.html
国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク
国連広報局(DPI)シリア特集ページ
http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146&Body=Syria&Body1=
国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/media/index.html
世界食糧計画(WFP)
http://www.wfp.org/countries/syria
人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/crisis/syria
世界保健機関(WHO)
http://www.who.int/countries/syr/en/
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)
http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
ソーシャルメディア:
Twitter: https://twitter.com/UN
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YouTube: http://www.youtube.com/unitednations
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フォトギャラリー:
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
http://www.unrwa.org/photogallery.php
人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery
国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253
統合地域情報ネットワーク(IRIN)
http://www.irinnews.org/photo/
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