シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第22号】12/18付資料
2013年12月20日
ウィークリー・アップデート
国連広報局(DPI)第22号/2013年12月18日
◆ジュネーブⅡ会議
ブラヒミ共同特別代表の報道官は12月17日、シリアに関する国際和平会議を2部構成で開催すると発表しました。まず、スイスのモントルーで1月22日に1日間のオープニング・セッションが行われた後、24日にジュネーブの国連事務所で、シリア政府と反体制勢力の代表団のみによる交渉が行われる予定です。報道官によると、この交渉は無期限で行われるものではなく、時間枠は交渉開始後に定められることになっています。
-ジュネーブII会議開催についての詳細は以下をご覧ください。
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=46760&Cr=syria&Cr1=#.UrG5Tyd5iGk
◆事務総長、説明責任を要求
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は12月16日、セルストレム教授率いる化学兵器調査チームの最終報告書を安全保障理事会(安保理)に提出する際のブリーフィングで、シリアでの化学兵器を用いた攻撃の首謀者に説明責任を問うよう求めました。「安保理は再三にわたり、大量破壊兵器の使用が国際の平和と安全にとって深刻な脅威であると述べてきました。よって、安保理は、その実行犯を裁きにかけるうえで主要な役割を担わなければなりません」。事務総長はこのように述べるとともに、当事者に対し、停戦、支障のない人道アクセス、捕虜の釈放、各所での包囲解除をはじめとする信頼醸成措置を講じるよう、改めて訴えました。12月12日に事務総長に提出された報告書の結論によると、継続中の紛争で民間人に対して化学兵器が使用された例は、2013年8月21日のダマスカス市グータ地区にとどまらず、ジョバル、サラケブ、アシュラフィエ・サハナヤ、カーン・アルアッサルを含むその他6カ所でも、比較的小規模ながら化学兵器による攻撃が行われています。
-事務総長によるブリーフィングは以下をご覧ください。
http://www.un.org/apps/news/infocus/sgspeeches/statments_full.asp?statID=2091#.UrHPASd5iGk
-化学兵器調査チームの最終報告書は以下をご覧下さい。
https://unoda-web.s3.amazonaws.com/wp-content/uploads/2013/12/finalreport.pdf
◆OPCW事務局長、化学兵器廃棄計画の概要を発表
化学兵器禁止機関(OPCW)のアフメット・ウズムジュ事務局長は12月17日、シリアの化学兵器を国外で廃棄するための計画をOPCW執行理事会に提示しました。この計画は、2014年3月31日までにシリアの優先化学物質を、2014年6月30日までにその他の汎用的化学物質を廃棄するという期限の遵守をねらいとしています。
-詳しくは以下をご覧ください。
http://opcw.unmissions.org/Default.aspx?tabid=6576&ctl=Details&mid=10358&ItemID=11280&language=en-US
◆グローバル人道アピールを発出
ヴァレリー・エイモス人道問題担当事務次長は12月16日、ジュネーブでドナー向けのグローバル人道アピールを発出し、2014年に数百万人分の救命援助を賄う費用として129億ドルの拠出を求めました。このうちシリアと近隣国向けの資金は65億ドルと、1件の人道的緊急事態に関する要請額としては国連史上最大の金額となっています。エイモス事務総長は対応計画の提示にあたり、国連の支援対象にはレバノン、ヨルダン、トルコ、イラクなど、数千人の難民を受け入れている近隣国のコミュニティも含まれることを明らかにしました。
-グローバル人道アピールの詳細は以下をご覧ください。
◆イラクからシリアへ人道援助物資を空輸
避難民の家族がひときわ厳しい冬を迎えようとする中、世界食糧計画(WFP)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)および国連児童基金(UNICEF)は、イラクのエルビルからシリア北東部のカーミシュリーに向け、緊急に必要とされる人道援助物資の空輸をスタートさせました。12月15日には、WFPによる最初のチャーター便が、およそ40トンの食料を現地に届けました。WFPはさらに11便の空輸で、1カ月間に3万人分を超える食料の提供を計画しています。
-詳細は以下をご覧ください。
主な国連ニュース記事
UNRWA、2014年シリア対応計画を発表
東エルサレム、12月17日 – シリアでの内戦は、60年に及ぶ避難生活を続けているパレスチナ難民50万人以上の暮らしに壊滅的な影響を及ぼしています。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の2014年「シリア地域危機対応計画」は、パレスチナ難民の強靭性を高め、紛争の危険を乗り切る手助けをするためのUNRWAによる介入措置を明らかにしています。シリアでUNRWAに登録されているパレスチナ難民54万人のうち、約27万人が国内で避難を強いられているほか、8万人が国外に逃れているものと見られます。
http://www.unrwa.org/newsroom/press-releases/unrwa-launches-2014-syria-response-plan
国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク
国連広報局(DPI)シリア特集ページ
http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146&Body=Syria&Body1=
国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/media/index.html
世界食糧計画(WFP)
http://www.wfp.org/countries/syria
人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/crisis/syria
世界保健機関(WHO)
http://www.who.int/countries/syr/en/
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)
http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
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フォトギャラリー:
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)
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国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
http://www.unrwa.org/photogallery.php
人道問題調整事務所(OCHA)
http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery
国連児童基金(UNICEF)
http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253
統合地域情報ネットワーク(IRIN)
http://www.irinnews.org/photo/
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