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シリア危機と国連の対応【ウィークリー・アップデート第27号】1/22付資料

2014年01月24日

国連広報局(DPI)は、シリア危機への国連の様々な対応をまとめた資料を週に一度発表しています。以下はその日本語訳です。

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ウィークリー・アップデート

国連広報局(DPI)第27号/2014122

◆事務総長、ジュネーブ会議を開会

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長122、モントルーでシリアに関するジュネーブ会議ハイレベル・セグメントを開会しました。この会議のねらいは、2012年6月のジュネーブコミュニケの全面的履行により、暴力に終止符を打ち、政治的解決に向けた包括的な合意を達成することにあります。「シリアでは3年近くも紛争と苦難の日々が続いていますが、今日ようやく、不安定ながら実質的な希望が芽生えました」。開会の辞でこのように述べた事務総長は、紛争を終わらせ、政治制度と将来に関する決定を下し、国の再建を始める主たる責任が、シリア国民自身にあることを想起しました。「暴力を終わらせなければなりません。民間人に対する攻撃を止めなければなりません。すべての当事者がすべてのテロ行為の収束に努めなければならないのです」。事務総長はこのように付け加えるとともに、政府と反体制派に対し、包囲状態にある地域をはじめ、困窮したコミュニティに対する人道的アクセスを直ちに、かつ全面的に認めるよう強く促しました。

-事務総長による開会の辞は以下をご覧ください。

http://www.un.org/sg/statements/index.asp?nid=7418

-映像は以下のサイトでご覧になれます。

http://webtv.un.org/watch/ban-ki-moon-unsg-geneva-conference-on-syria/3088679532001/

会合を終え、ブラヒミ共同特別代表(JSRとともに記者会見に臨んだ事務総長は、本格的な作業が始まるのは、ブラヒミ氏をファシリテーターとして、シリアの両当事者がジュネーブで交渉に入る1月24日だと指摘しました。「この戦争を終わらせ、和平を実現することは容易ではありません。前途には困難な道が控えています。しかし、その実現は可能であり、また義務でもあります。(中略)流血を終わらせ、 統一シリアに平和で民主的な将来をもたらすのは、今からでも遅くはありません」。事務総長はこのように述べました。

-会合終了後の記者会見の全文は以下をご覧ください。

http://www.un.org/sg/offthecuff/index.asp?nid=3259

 

◆国連専門家、人権に基づくジュネーブ会議の妥結を強く要請

国連の独立人権専門家グループ「人権理事会特別手続調整委員会」は121、シリアでの暴力を速やかに終わらせるための措置に合意するようジュネーブ会議に呼びかける公開書簡を発出しました。「全員参加という人権原則は、恒久平和の確保にカギを握っています。すべての正当なアクターと国民集団は、未来の構築と信教の自由の保護について発言権を持たねばならず、ジュネーブ会議の議題には、社会のあらゆる層の継続的な安全と人権を含めなければなりません」。国連専門家は、公開書簡でこのように強調し、紛争の終結、法の支配の回復、すべての人に対する人権保障と人道援助の確保を図るあらゆる前向きな取り組みを支持、支援していくことを誓いました。調整委員会はまた、人権状況を調査できるよう、関連の専門家に直ちに入国を認めるべきであることも強調しました。

-詳しくは以下をご覧ください。

http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=14188&LangID=E

◆国連ソーシャルメディア・キャンペーン、ヤルムーク難民キャンプへの援助送達を訴え

ジュネーブ会議に先立ち、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は1月17日、他の国連機関や人道パートナーとともに、ヤルムーク難民キャンプで人道援助を緊急に必要とするパレスチナ民間人に対するアクセスを求めるソーシャルメディア・キャンペーンを立ち上げました。「ヤルムークはいつまで待てばよいのか(Yarmouk: How much longer?)」と銘打ったこのキャンペーンは、ジュネーブ和平交渉参加者に対し、ヤルムーク難民キャンプをはじめ、シリア国内で人道ニーズを抱える全地域への立ち入り禁止を解除するよう呼びかけています。これらの地域では、最近の数週間で多数の餓死者が出たと伝えられています。

-詳しくは以下をご覧ください。

http://www.unrwa.org/newsroom/official-statements/%E2%80%9Chow-much-longer%E2%80%9D

OPCW、シリアの汎用化学品廃棄に関する入札を受け付け

化学兵器禁止機関(OPCW)は120、シリアの汎用化学品500トンと、優先化学物質の中和により生じた廃液をシリア国外の商業施設で廃棄する案件につき、民間企業14社が応札したことを明らかにしました。この競争入札は、ハーグにあるOPCW本部で公開イベントとして行われました。OPCWは、入札書類の技術的、商業的評価を行ったうえで、2月上旬に落札者を発表するとしています。

-詳しくは以下をご覧ください。

http://opcw.unmissions.org/Default.aspx?tabid=6576&ctl=Details&mid=10358&ItemID=16941&language=en-US

 

 

主な国連ニュース記事

UNHCR、トルコでシリア難民受け入れ国との連帯を呼びかけ

ハランコーケンリ難民キャンプ、トルコ、1月17日(UNHCR)– UNHCRは1月17日、レバノン、ヨルダン、トルコ、イラク、エジプトの各国政府高官とともに、 シリア紛争を逃れた難民を大量に受け入れている国々との連帯を強化するよう、国際社会に呼びかけました。このアピールは、現在シリア難民1万4,000人を収容するトルコ南東部のハランコーケンリ難民キャンプ訪問の際、共同声明として発表されたものです。

http://www.unhcr.org/52d956909.html

 

国連の事務局、機関、基金および計画へのリンク

ジュネーブ会議に関するアーカイブ・ビデオのプレイリスト:

http://webtv.un.org/meetings-events/conferencessummits/geneva-conference-on-syria-22-january-2014-montreux-switzerland/

国連広報局(DPI)シリア特集ページ

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146&Body=Syria&Body1=

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/media/index.html

世界食糧計画(WFP)

http://www.wfp.org/countries/syria

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/crisis/syria

世界保健機関(WHO)

http://www.who.int/countries/syr/en/

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/4f86c2426.html

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)

http://www.ohchr.org/en/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx?CID=SY

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/

 

ソーシャルメディア:

Twitter: https://twitter.com/UN

Flickr: http://www.flickr.com/photos/un_photo/

YouTube: http://www.youtube.com/unitednations

Tumblr: http://united-nations.tumblr.com/

 

フォトギャラリー:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

http://www.unhcr.org/pages/49c3646c25d.html

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)

http://www.unrwa.org/photogallery.php

人道問題調整事務所(OCHA)

http://www.unocha.org/media-resources/photo-gallery

国連児童基金(UNICEF)

http://www.unicef.org/photography/photo_2013.php#UNI82253

統合地域情報ネットワーク(IRIN)

http://www.irinnews.org/photo/

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【写真①】モントルーで開催された「シリアに関するジュネーブ会議ハイレベル・セグメント」で発言する潘基文(パン・ギムン)事務総長© UN Photo/Eskinder Debebe
シリア政府代表団。前列のテーブルに着席しているのはムアレム外相© UN Photo/Eskinder Debebe
反政府勢力「シリア国民連合」のジャルバ代表© UN Photo/Eskinder Debebe
ヤルムーク難民キャンプで暮らすシリア人家族に食料を配給する世界食糧計画(WFP)のスタッフ© WFP/Bashar Elias