東ティモールの国内避難民の増加続く
プレスリリース 06/040-J 2006年06月28日
ニューヨーク、2006年6月27日 ― 国連によると、東ティモールにおいて暴力と政治的緊張により避難を余儀なくされた人の数は先週以来1万人増え、現在、国内避難民(IDP)の数は15万人を超えています。首都ディリに66カ所ほどある仮設のテント・キャンプで7万2,000人以上もの人々が暮らし、さらに7万9,000人が国内の12県に避難しています。
これらの地域に逃げてきたIDPの大半は、ホストファミリーのもとに身を寄せており、急激な人口増加により、各地で食料不足が起きています。昨日、機関合同人道調整グループ(inter-agency Humanitarian Coordination Group)と政府の主導によりIDP共同迅速評価(Joint Rapid Assessment)が始まり、さらに人道機関が政府および支援グループから提供された支援物資の引渡しを行っています。先週、100トン近い食糧援助がエルメラとマナトゥト両県に対して行われました。
国連経済社会局(DESA)は、アタウロ島への80トンの食糧および非食糧支援の調整を行い、また国際移住機関(IOM)は、国連世界食糧計画(WFP)との協力により、リキサおよびアナイロ両県の学校やコミュニティ・センターに対し、2カ月分のコメやその他食糧を提供しています。
ディリでは、WFPがIDP居住地に対する2週間の食糧配布の第2ラウンドを終了したと報告しています。これにより、政府配布による214トンのコメに加え、約5万3,000人に54トン近い食糧が配られました。
国連児童基金(ユニセフ)は、政治的緊張により先週中断していた、はしかの予防接種キャンペーンを再開しました。今日中には、IDP居住地40カ所で1万2,000人の子どもが予防接種を受けることになっています。キャンペーンは明日も継続し、チームはアタウロ県に移動し、授業を再開したディリの学校から予防接種が開始されます。
さらに、ユニセフ、WFP、保健省、およびパートナーが、来週ディリのIDP居住地において栄養調査を実施し、きわめて栄養状態の悪い子どもを選別することになっています。
避難施設の分野では、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が、テント約1,900張、ビニールシート2,400枚以上、毛布17,000枚、およびジェリカン(燃料容器)1,400缶を配布しました。IOMは、すべてのテントがコモロ空港と国立競技場のIDPキャンプに建てられたと報告しています。ユニセフおよびパートナーは、両キャンプにおいて水と下水設備の提供に努めています。
お問い合わせ先:
Stephanie Bunker, OCHA-New York, +1 917 367 5126, mobile +1 917 892 1679; Kristen Knutson, OCHA-New York, +1 917 367 9262; Elisabeth Byrs, OCHA-Geneva, +41 22 917 2653, mobile, +41 79 473 4570.
出典:国連人道問題調整事務所(OCHA)プレスリリース