略歴
アリシア・バルセナ・イバーラ氏を臨時代理官房長に任命
プレスリリース 06/014-J 2006年03月10日
コフィー・アナン国連事務総長は2006年3月3日、アリシア・バルセナ・イバーラ氏(メキシコ)を事務総長室臨時代理官房長に任命すると発表しました。就任日付は、ルイーズ・フレシェット副事務総長が離職し、マーク・マロック・ブラウン氏が後任の副事務総長に就任する日と同じになります。
バルセナ氏は2006年2月1日、ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)事務局長代理から事務総長副官房長に就任しました。前職では、ラテンアメリカ・カリブ地域でのミレニアム開発目標(MDGs)の実施を積極的に推進しています。
これに先立ち、ECLACの環境・人間居住課長を務めていたバルセナ氏は、環境、経済、社会問題間のつながりを特に重視しながら、主として持続可能な開発に関する公共政策に携わっていました。持続可能な開発のための資金調達にも深く携わっています。
さらに以前には、国連環境計画(UNEP)調整官として、環境市民に関するグローバル・プログラムを担当。市民社会の参加を重視した活動を展開しました。また、国連開発計画(UNDP)のラテンアメリカ・カリブ持続可能な開発プログラムの顧問を務めたこともあります。
1995年までは、コスタリカのアース・カウンシル(Earth Council)で、設立当初からの会長を務めていました。アース・カウンシルは1992年、ブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)で成立した合意事項のフォローアップを担当するNGOです。
同氏は地球サミット事務局でも、アジェンダ21関連の各種問題を担当する首席担当官の役割を果たしました。
メキシコ政府では、国立水産研究所長と初代エコロジー担当次官を歴任しています。
同氏は学界でも活躍し、ユカタン州の国立生物資源研究所(Instituto Nacional de Investigaciones sobre Recursos Bioticos)南東地域センター所長時代には、マヤ人コミュニティで詳しい調査を行いました。植物学、伝承民族植物学、エコロジーを中心とする自然科学分野での教職・研究経験もあります。
また、金融、公共政策、環境、市民参加など、持続可能な開発に関する論文も多く発表しています。
バルセナ氏はメキシコ国立自治大学から生物学士号を、ハーバード大学から行政学修士号をそれぞれ取得しています。