略歴
コフィー・アナン国連事務総長、イブラヒム・A・ガンバリ氏を政治問題担当事務次長に任命
プレスリリース 05/052-J 2005年06月24日
コフィー・アナン国連事務総長は2005年6月10日、キーラン・プレンダガスト氏の後任として、イブラヒム・アッボーラ・ガンバリ氏(ナイジェリア)を2005年7月1日付で政治問題担当事務次長に任命すると発表しました。ガンバリ氏はアナン事務総長の任期満了まで、このポストにとどまることになります。
イブラヒム・A・ガンバリ氏は現在、国連でアフリカ担当の事務次長と特別顧問を兼任しています。その役割としては、アフリカ開発全般とアフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)に対する国連と国際社会の支援を促進することが挙げられます。ガンバリ氏は2002年9月から2003年2月にかけ、アナン事務総長のアンゴラ担当特別代表と国連アンゴラ・ミッション団長を務めました。
1999年に国連事務局に加わるまで、ガンバリ氏はナイジェリアの国連常駐代表を務めていました。また、10回にわたる国連総会では、上級メンバーとしてナイジェリア代表団に加わっています。ガンバリ氏は、ナイジェリアが安全保障理事会(安保理)の理事国となった際、2度にわたって安保理議長に就任。さらに、国連反アパルトヘイト特別委員会の議長も務め、南アフリカでのアパルトヘイトの撤廃と、民主的統治の確立に貢献しました。ガンバリ氏は国連常駐代表大使に就任する以前、ナイジェリアの外相を務めていました。ナイジェリア国際問題研究所長に就任していたこともあります。
ガンバリ氏は1944年、ナイジェリア生まれ。ラゴスのキングス・カレッジを経て、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに学び、政治学士号(国際関係論専攻)を取得。さらに、ニューヨークのコロンビア大学で政治学・国際関係論を研究し、1970年に修士号、1974年には博士号を取得しました。
1969年から1983年にかけ、ガンバリ氏はニューヨーク市立大学を皮切りに、ニューヨーク州立大学オールバニー校、さらにはナイジェリア・ザリアのアマルベル大学でさまざまな教職を歴任。ザリアの大学では政治学部長を務め、ナイジェリアで初の国際研究課程を発足させました。また、ジョンズ・ホプキンス大学国際研究科大学院、ジョージタウン大学、ハワード大学で客員教授を務めたこともあります(1986-89年)。
ガンバリ氏は、ワシントンDCのブルッキングス研究所とイタリアのロックフェラー財団センターでも、研究員として従事。国際関係や外交政策に関する学術書や論文も著しました。
ガンバリ氏は研究者、外交官としての功績をたたえられ、ブリッジポート大学(米国)から人文科学名誉博士号を授与された(2002年)ほか、名門校のジョンズ・ホプキンス大学からも研究員会(Society of Scholars)の一員として迎えられました(2002年)。さらに、ナイジェリア政府はガンバリ氏に、国民栄誉賞に相当する連邦共和国勲章(CFR)を授与しています。