シャシ・タルール国連広報担当事務次長の略歴
プレスリリース 05/019-J 2005年02月23日
シャシ・タルール氏(インド)は2001年1月より国連広報担当事務次長を務め、広報局を率いています。この職務において、同氏は国連のコミュニケーション戦略を担当し、外部に向けて国連の一貫した効果的なメッセージを送る責務を担っています。
それ以前には、事務総長室のコミュニケーション・特別プロジェクト部長、および事務総長の上級アシスタントを務めました(1997-2001年)。また、冷戦の終結を迎えて国連の平和維持活動がかつてなく拡大・進展する中で、平和維持活動担当事務次長の特別補佐として2名の国連平和維持活動の長を補佐し、さまざまな問題の処理に当たりました(1989-1996年)。このうち1991年から1996年にかけては、旧ユーゴスラビアでの国連平和維持活動において重責を果たしました。アナン国連事務総長は2003年にタルール氏を多言語主義に関する国連調整官に任命しています。
タルール氏の国連での職歴は、国連難民高等弁務官(UNHCR)のスタッフに加わった1978年に始まりました。ジュネーヴのUNHCR本部で勤務ののち、ヴェトナムの「ボートピープル」問題が最も切迫した時期にUNHCRシンガポール事務所長を務めました(1981-1984年)。
タルール氏には8冊の著書がある。賞を獲得した政治風刺文学のThe Great Indian Novel(1989年)、独立後のインドの政治・社会・経済の発展を記したIndia:From Midnight to the Millennium(1997年)などがあります。そのほか、雑誌記事、新聞の寄稿論文、幅広いジャンルにわたる出版物の書評など、多数の文章を発表しています。また、英連邦諸国の作家を対象としたCommonwealth Writers’ Prizeをはじめ、ジャーナリズムと文学のいくつかの賞を受賞しています。
1998年1月、タルール氏は、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラムで、「明日の世界的リーダー」の1人に選ばれました。また、ニューヨーク人文研究所の特別会員およびインド・アメリカ芸術評議会の顧問委員会のメンバーに選ばれています。
1956年ロンドン生まれのタルール氏は、インドとアメリカで教育を受け、タフツ大学で2つの修士号を取得したあと、1978年に同大学フレッチャー法・外交学部で博士号を取得しました。また、アメリカのピュージェット・サウンド大学から国際問題文学博士の名誉称号を受けています。双子の息子の父。