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UNFCCC プレスリリース: 各国政府、パリ気候協定に関する交渉案に合意

プレスリリース 15-011-J 2015年02月17日

*国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局のプレスリリースです

各国政府、パリ気候協定に関する交渉案に合意

~12月の気候会議に向け、リマの精神をジュネーブの精神へ~

ジュネーブ、2015年2月13日 – 190を超える国々による7日間の交渉の末、気候変動に関する新たな普遍的協定に向け、重要な成果が達成されました。

ジュネーブ気候変動協議は、各国が2015年の合意を目指す交渉案を策定し、その幕を閉じました。最終的な協定は2015年末、パリ会議で成立し、2020年に発効する予定です。

194カ国の代表は、昨年ペルーで開催されたリマ気候変動会議で、交渉案のたたき台となる「気候行動のためのリマ声明」が採択されたことを受け、ジュネーブに集い、その活動を継続しました。

「この1週間、交渉担当者が建設的な精神のもと、迅速に作業を進めたことを極めて心強く感じています」。こう語るのは、クリスティアーナ・フィゲレス国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局長です。

「こうして出来上がった正式な交渉案には、すべての国の見解と懸案事項が盛り込まれています。リマ草案は今、交渉案へと進化し、すべての国が当事者となったのです。」フィゲレス事務局長はこのように付け加えました。

交渉案は移住、適応、金融、テクノロジー、能力強化など、新たな協定の本質的内容を取り扱っています。各国は主な選択肢を特定し、その見解を表明し、さらに焦点を絞った選択肢を案文に追加すべく、懸命な作業を続けました。

「案文は、完全な透明性を保つ形で策定されました。つまり、当初よりも長くはなったものの、各国が他国の立場を十分に認識できることになります」。フィゲレス事務局長はこう語っています。

交渉案は、UNFCCCウェブサイトで閲覧可能ですが、今後は編集のうえ、国連公用語に翻訳される予定です。案文はその後、UNFCCC事務局から2015年第1四半期中に、世界各国の政府へ伝達されることになっています。

「これにより、可能であれば条約の締結に向け、国際的に認められたスケジュールができ上がります。何らかの法的文書がパリで採択されうることが各国政府に知らされるからです。しかし、この可能性がそれによって固まるわけではありません。単に可能性への道が開かれるというだけです。協定の法的性質については、これから明らかにされることでしょう」。フィゲレス事務局長はこう説明しました。

交渉案が各国政府に伝達されることに加え、案文ができ上がったことで、新たな協定に向けた集中的な交渉の1年が本格的に始まることになります。

次の段階としては、選択肢の幅を狭め、内容に関するコンセンサスに達するための交渉が控えています。案文に関する正式な作業と交渉は、6月にボンで開催される気候変動会議と、その後さらに2回にわたり(8月31日~9月4日と10月19~23日)、同じくボンで開催される正式会合で続くことになっています。

さらに、年内を通じて開催される各種の閣僚級会合も気候変動を議題として取り上げ、重要な政治的戦略に関する意見の集約を促すことになります。

具体的には、主要経済国フォーラムや、ペータースベルク気候対話、アフリカ環境相会議が挙げられるほか、これから開かれるG7、G20会合も、気候変動とパリ協定に関する政治的な関与を高める機会となります。

「これらの会合は、各国が様々な政治的レベルで共に取り組む機会となるでしょう。現時点で必要なのは、垂直的な統合によって、首脳から閣僚、さらには交渉担当者に至るまで、全員が野心、共通の土台、そして最終的には12月の交渉妥結という、切れ目のない一貫した見解を共有することです」。フィゲレス事務局長はこのように語っています。

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