第69回国連総会議長 サム・カハンバ・クテサ氏の略歴
2015年03月01日
サム・カハンバ・クテサ氏は2014年6月11日、第69回国連総会議長に選任されました。クテサ氏は2005年から総会議長選任の時点まで、ウガンダの外務大臣を務めていました。
弁護士であり、国会議員であり、ビジネスマンでもあるクテサ氏は、国際問題に関する幅広い経験の持ち主です。クテサ氏が外務大臣を務めていた時期、ウガンダは2007年の英連邦首脳会議、2008年のイスラム協力機構(OIC)閣僚会議、2010年のアフリカ連合(AU)首脳会議をはじめ、重要な政府間機関のハイレベル会議の開催国となりました。ウガンダは2009年と2010年の2年間、国連安全保障理事会の非常任理事国を1期務めています。
地域、小地域レベルで、クテサ氏は東アフリカ共同体(EAC)、東部南部アフリカ共同市場(COMESA)、大湖地域国際会議(ICGLR)などの機関のトップレベル会合でホスト役を務めました。2011年から2014年にかけては、ICGLR地域省際委員会の委員長を務め、コンゴ民主共和国(DRC)東部での平和と安全の定着や、天然資源の開発と売買における透明性の推進、性的暴力とジェンダーに基づく暴力への対策といった課題に取り組んでいます。
クテサ氏は外務大臣として、政府間開発機構(IGAD)やスーダンと南スーダンの地域和平プロセス、ソマリア安定化への取り組みでも重要な役割を果たしました。さらに任期中には、ウガンダも加盟する東アフリカ共同体が、地域の協力強化と経済統合に向けて大きな前進を遂げ、2005年の関税同盟、2010年の共通市場成立に続き、2013年には、商取引を拡大し、地域貿易を活性化させることを目的に、2023年までに地域通貨同盟を成立させるための基盤を整備する議定書に署名しました。
30年以上前から国会議員に選出されているクテサ氏は、ウガンダの憲法制定会議にも参画したほか、その政治制度委員会の委員長も務め、1995年に採択されたウガンダ新憲法の起草に貢献しました。2001年から2005年にかけては、財務・計画・経済開発担当国務大臣として、投資案件を手がけたほか、これに先立つ1996年から2000年までは、計画・経済開発担当国務大臣を務めました。1985年から1986年にかけては、ウガンダ司法長官にも起用されています。
クテサ氏は民間セクターでも、世界的なコングロマリットLonrho East Africaで法務部長に抜擢されたほか、ウガンダ通商諮問委員会と国家繊維委員会で顧問役を務めました。また、ウガンダ国内で会社法と訴訟を専門とする弁護士業を営んでいたこともあります。
クテサ氏は1949年2月1日、ウガンダ生まれ。マケレレ大学法学部で優等学位、ウガンダ法律開発センターで法律実務の修士号をそれぞれ取得し、ウガンダ最高裁判所弁護士の資格を持っています。既婚で子ども6人。