安全保障理事会、北朝鮮のミサイル発射を非難し、 これに対する「重大な措置」の発動へ
2016年02月08日
国連安全保障理事会は2016年2月7日、緊急協議を開き、朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)によるミサイル発射を強く非難するとともに、「これら危険かつ深刻な違反行為」に対応し、新たな決議を「早急に」採択することを発表しました。
安保理議長声明を読み上げたベネズエラのラファエル・ダリオ・ラミレス・カレーニョ国連常駐代表は、記者団に対し「安保理のメンバーは、弾道ミサイル技術を使ったDPRKによるその他のミサイル発射と同じく、今回の発射が、たとえ衛星の発射や宇宙ロケットの打ち上げとされていたとしても、DPRKの核兵器発射装置開発に資するものであり、安保理決議の深刻な違反に当たることを強調した」と語りました。
カレーニョ常駐代表は、特に核実験との関連で、国際の平和と安全に対する明確な脅威が引き続き存在することを、安保理15カ国が改めて確認したと付け加えました。
ラミレス常駐代表は「安保理のメンバーは、2016年1月6日の核実験という、DPRKによる国際的義務の深刻な違反に対応し、新たな安保理決議で重大な措置を定める意図を改めて表明した」と強調しています。
理事国はまた、DPRKがさらにミサイル発射を行った場合、「追加的な重大措置」を講じるという決意をすでに表明していることも想起しました。
「この公約と、最近の違反行為の重大性に鑑み、安保理メンバーは、これら危険かつ深刻な違反行為に対応し、このような措置を盛り込んだ新たな安保理決議を早急に採択する予定である」ラミレス常駐代表は、このように明言しました。
安保理はまた、朝鮮半島の非核化を目指し、事態の平和的、外交的、政治的解決に引き続き努める決意も表明しました。
【関連リンク】
緊急協議の終了後、日本、米国、韓国の国連大使が共同で会見を行いました。日本の吉川元偉(よしかわ・もとひで)国連日本政府常駐代表は、「さらに厳しい措置を含む新しい決議の採択に向けて取り組まなければならない」と述べています。会見の動画はこちらからご覧ください。
ミサイル発射を受け、潘基文(パン・ギムン)事務総長は声明を発表し、「DPRKが国際社会の強い懸念に反し、安保理決議に違反する弾道ミサイル技術を使った発車を行ったことは、極めて嘆かわしいことだ」と述べました。声明の全文(英語)はこちらからご覧ください。
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