日本の津波発生から5年、明確に示された複合災害のリスク
プレスリリース 16-023-J 2016年03月11日
*国連国際防災戦略事務局(UNISDR)駐日事務所からのご案内です
2016年3月11日、東京/ジュネーブ - 2011年3月11日に発生し、未曾有の被害をもたらした東日本大震災の犠牲者に哀悼の意を表するための東日本大震災五周年追悼式に、本日、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)のヘッドであるロバート・グラッサーは参列します。
グラッサーは、以下のように述べています。「追悼の日を迎えるに際し、UNISDRを代表して、そして世界中の防災・減災に携わる関係者の皆さまと共に、この2011年3月11日に起こった災害によって犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、お悔やみを申し上げます。また同時に、今なお故郷を離れての生活を余儀なくされている皆様に、心よりお見舞いを申し上げたいと思います。」
「この日、次々と起こった地震、津波、原子力緊急事態は、人為的および自然ハザードによる複合災害という前例のない事態をもたらし、それが多重システムの崩壊という結果を招きました。この災害は、テクノロジーに大きく依存している世界における災害リスクに対する私たちの理解を大きく変えるものでした。」
「テクノロジーに災害に対する耐性がなければ、世界の災害頻発地域で既に存在する曝露レベル(災害に曝されている程度)をさらに増加させることになります。他にも、貧困、気候変動、環境悪化、また急速で無計画な都市化などが災害リスクの主な要因となっています。」
「昨年、仙台で国連防災世界会議が開催され、3月18日、仙台防災枠組が、災害リスクと災害損失の削減を目指すグローバルな計画として、国連加盟国により採択されました。」
「この防災枠組は、災害リスク管理の対象を、環境的、技術的、生物的ハザードをも含めた形にまで拡げました。災害管理に対する考え方が変わり、その対象が自然ハザードを越えて進展した背景には、多くの意味で、5年前に日本で起こった災害があります。」
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