若きリーダーたち、「国連ユース気候サミット」で、気候危機に取り組む 緊急行動を求め、政府と企業に引き続き圧力をかけることを決意(プレスリリース日本語訳)
プレスリリース 19-083-J 2019年09月24日
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気候変動対策を求める全世界での大規模集会に続き、若者は行動を結集、加速化するための計画を強調
ニューヨーク、9月21日 - 前日、数千人の若者が緊急の気候変動対策を求め、デモ行進と集会を行ったことを受け、若きリーダーたちは国連ユース気候サミットにそのメッセージを持ち寄り、9月23日に開催される国連気候行動サミットに向けて口火を切りました。
国連が気候変動対策だけにテーマを絞った若者による初のサミットとして開催した「ユース気候サミット」のねらいは、温室効果ガス排出量削減のための対策を一気に加速化させることを求める若者に、発言の機会を与えることにありました。行動を起こさなければ、これまで数十年間に数百万人の生活を改善した開発の成果が後退を強いられてしまうからです。
ユース気候サミットは若者と政策決定者との対話に道を開き、若者がその潜在能力を発揮し、気候変動対策に向けて自分たちが訴えている変革を実現するための発言力と行動力を持って舵を取るよう位置づけました。
アントニオ・グテーレス国連事務総長がホストを務めた同サミットには、140を超える国と地域から若き気候チャンピオンが結集し、彼らの解決策をグローバルな舞台で共有するとともに、気候変動に取り組むには今すぐ行動することが必要だという、明解なメッセージを世界のリーダーに送る場となりました。ユース気候サミットの成果は、各国首脳のほか、企業のCEOや市民社会のリーダーも出席する「気候行動サミット」で生かされることになります。
グテーレス事務総長は、この若者世代を気候危機との闘いにおいて「必須」と位置づけ、世界のリーダーに大胆かつ具体的な計画を持ち寄るよう要請している23日の気候行動サミットに向け、本日の会合が重要な節目となると語りました。そして、リーダーたちの気候変動に対する「自由放任主義」的アプローチに揺さぶりをかけた若者たちを讃えました。
「私たちはまだ目標に達していません」グテーレス事務総長はこう語り、私たちは気候変動との「レースに敗れつつある」と付け加えました。「しかし、形勢に変化が見られています。この形勢の変化には、あなた(グレタ・トゥーンベリさん)のイニシアティブと、あなたがこの運動を始めた勇気が大きく貢献しています」
「世界中で数百万人が、はっきりと声に出しています。自分たちは変革を望んでいるだけではなく、また、政策決定者が変わらなければならないだけでもありません。その責任を果たしてほしいのです」事務総長はこう付け加えています。
「私には孫がいます。彼女たちには、住みよい地球で暮らしてほしいと願っています。私たちの世代にはきわめて大きな責任があります。そして私たちが人類の未来を裏切ることのないよう、その責任を追及すべきは、皆さんの世代なのです」
ユース気候サミットでは全日にわたり、気候課題に取り組むために必要な速度と規模で気候変動と闘うことを決意している若手の活動家やイノベーター、起業家、変革者たちが集うプログラムが開催されました。
プログラムの目玉として「若者の現状(State of Youth)プラットフォーム」と、若者に気候変動対策の実行を促す「ActNowプラットフォーム」も披露されました。サミット閉幕にあたり、アミーナ・モハメッド国連副事務総長は参加者のほか、政府や市民社会のハイレベル代表とともに、対話の場に参加しました。
ユース担当のジャヤトマ・ウィクラマナヤケ事務総長特使は、次のように述べています。「気候変動は、私たちの時代を決定づける課題です。全世界で数百万人の若者が、すでにその影響を受けています。今すぐに行動を起こさなければ、その影響は深刻なものになるでしょう」
世界の温室効果ガス排出量は増大し、気温は上昇し、気候変動の影響も拡大しています。気候変動はすでに、あらゆる人々の生活に影響を与えていますが、10歳から24歳の18億人もの若者は、この問題をはるかに大きな緊急課題と感じています。それはこれまでに見られない形で、若者の生活を変えていくことになるからです。若年世代にとって、緊急の気候変動対策の必要性がこれほど明らかになったことはありません。
世界気象機関(WMO)によると、世界は現在、観測史上最も暖かい5年間を迎えています。2015年から2019年の地球の平均気温は、観測史上どの5年間よりも暖かく、産業革命以前との比較でも1.1°C高くなるものと見られています。広範囲にわたって長く続く熱波や記録的な山火事のほか、サイクロンや洪水、干ばつといった壊滅的被害をもたらす異常気象は、社会経済開発と環境に大きな影響を及ぼしています。
海氷と氷河質量は減少を続け、海面上昇は加速し、海水の酸性化も進んでいます。食料不安と健康への影響も強まっています。それでも世界は、化石燃料への投資を続けているのです。
ジャヤトマ・ウィクラマナヤケ特使は、気候変動対策を公平、公正なものとしなければならないと述べています。「私たちは、特に若者をはじめ、誰一人取り残されないようにしなければなりません」2030アジェンダと持続可能な開発目標(SDGs)は、世界が2030年までに持続可能な開発を達成するための青写真です。SDGsの達成には、気候変動対策(SDGs目標13)の実現が欠かせない、とウィクラマナヤケ特使は付け加えています。
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気候行動サミットについては、https://www.un.org/en/climatechangeをご覧ください。
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