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COP15:世界の生物多様性の3分の1を保護する「歴史的」合意で閉幕(UN News 記事・日本語訳)

2022年12月28日

オウムは世界各地の熱帯・亜熱帯の大陸や地域に多く生息している© Unsplash/Roberto Nickson

 

2022年12月19日-カナダのモントリオールで開かれた国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)は、2030年までに地球上の陸域、海洋・沿岸域、内陸水域の30%を保護するという画期的な合意とともに閉幕しました。

「昆明・モントリオール生物多様性枠組」は、食料廃棄を半減させることも目指しています。

COP15は当初、2020年10月に中国・昆明市で開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19のパンデミックによって延期されました。

「生命の網を強化する」

国連環境計画(UNEP)のインガー・アンダーセン事務局長は、この枠組と、関連するターゲット、ゴール、資金調達のパッケージは「私たちと自然界の関係を再設定する上での最初の一歩にすぎません」と総会の閉会式で述べました

「将来世代のすべての重荷を担えるよう、今こそ生命の網を支援し、強化するチャンスです」と事務局長は付け加えました。

「私たちが自然のために取る行動は、貧困を削減し、持続可能な開発目標(SDGs)を達成し、人間の健康を増進させるための行動なのです」

保護と回復

国連開発計画(UNDP)のアヒム・シュタイナー総裁は、今回の合意を「歴史的」と評し、各国に合意を進めるよう求めました。

「この合意は、世界中の人々が、私たちの地球を守り、先住民や地域社会の権利を尊重する形で、生物多様性の喪失を止め、陸地や海洋を保護・回復するための真の進展を期待できることを意味しています」と総裁は述べました。

シュタイナー氏は、140カ国超を支援する「UNDPネイチャー・プレッジ(自然のための誓約)」を通じて「この青写真を現実のものにする」というコミットメントを強調し、「私たちは行動を起こす準備ができています。UNDPは、自然危機の針の動きを変えるシステミック(連鎖的)な変化をもたらすためにいるのです」と語りました。

「生物多様性は、地球上の人間の生活と相互に関連し、絡み合っており、切り離すことはできません。私たちの社会と経済は、健全で機能する生態系によって成り立っています。生物多様性なくして、持続可能な開発はありません。生物多様性なくして、安定した気候はあり得ないのです」

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ニューヨークで行った年末恒例の記者会見で、今回の合意は「私たちがようやく自然との和平協定の締結に着手した」ことを示していると記者団に語り、すべての国に約束を果たすよう求めました。

行動を加速させる

COP15ではまた、各国が枠組の実施を強化する上で役立つプラットフォームも発足しました。

コロンビアの主導とドイツの支援の下、23カ国が、各国政府による生物多様性国家戦略および行動計画(NBSAPs)の迅速な実施を支援する、アクセラレーター・パートナーシップの設立宣言に署名しました。

その目的は、資金面・技術面の支援へのアクセスを促すこと、様々なレベルや国のニーズに応じた組織能力を開発すること、そして対話を促進することです。

国連生物多様性条約事務局のエリザベス・ムレマ事務局長は、この進展を歓迎しました。

「この生物多様性の新しい世界的な枠組の実施を活性化するためだけでなく、自然と調和して生活し、すべての人のための持続可能な未来を確保するという共通のビジョンの実現に向けて協力しながら、引き続きNBSAPsの実施を加速・拡大するためにも、緊急の行動が必要です」と事務局長は述べました。

アクセラレーター・パートナーシップは、COP15ハイレベル・セグメントの2日目に発足しました。

コロンビアとドイツは、国連生物多様性条約事務局、UNEP、UNDPとともに、このメカニズムの設計、開発、構造化、運用化、監視を支援していきます。

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原文(English)はこちらをご覧ください。