「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」国連とメディアによる共同キャンペーン2年目、きょうからスタート
プレスリリース 23-013-J 2023年03月20日
「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」
国連とメディアによる共同キャンペーン2年目、きょうからスタート
2023年3月20日、東京
国連広報センターは、メディアと共同で推進する気候キャンペーン「1.5℃の約束-いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」を今年も継続し、本日からキャンペーン2年目を実施すると発表しました。
本キャンペーンは、メディアの情報発信を通じて、なぜ世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較して1.5℃に抑えることが必要なのかについて理解を促進し、地球温暖化をはじめとする気候変動に歯止めを掛けるための具体的なアクションを提示し、個人や組織に行動変容を促すことを目的としています。
キャンペーン2年目は、すでに現段階で127社が参加を表明。今後もさらに増える見通しです。参加メディアはいずれも国連とメディアとのグローバルな連携の枠組みである「SDGメディア・コンパクト」に加盟しています。127メディアのうち11が、今年初参加します。
2年目のキャンペーン実施期間は、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第6次評価報告書の統合報告書が発表になる本日3月20日から12月31日までです。参加メディアは、気候変動対策を重要テーマに日本で開催されるG7などの国際会議や11月30日からドバイで開かれる気候変動枠組条約第28回締約国会合(COP28)、猛暑などの異常気象や人々の関心が気候危機に集まるタイミングを捉えながら、気候科学の声、様々な解決策、暮らしの工夫、好事例などについてより積極的に発信する予定です。同時に、メディア組織の経営でも自ら気候変動対策を実践することを視野に入れています。
さらに、ニューヨークの国連本部で国連総会ハイレベル・ウィークが開かれるタイミングに合わせ、9月18日から25日までを集中推進期間とします。同期間中には、アントニオ・グテーレス国連事務総長が招集する「気候野心サミット」のほか、4年に一度開催される首脳レベルでの「SDGサミット」が国連本部で開かれる予定です。今年、15年に及ぶ実施期間の中間点にあるSDGsが、2030年の目標達成への軌道から大きく外れてしまっている根底には、深刻化する気候危機がもたらす脆弱性があります。気候変動対策への野心を高めると同時に、適応能力をはるか超えて気候危機の損失と損害にあえぐ国々への連帯を結集することが必要です。
キャンペーン初年度に行ったインパクト調査から、気候危機、ならびに気候変動に歯止めをかけるためのアクションを、多くのメディアがタイミングを合わせて伝えたことが、人々の意識と行動にインパクトを与えたことがわかっています。気候変動の深刻さへの理解や、解決策としてできることへの気づきにつながったとの声も寄せられています。
緊急にアクションを結集すれば、今なら何とか歯止めをかけるのに間に合います。待ったなしで対策を進め、社会に変化を起こしていくためにも、国連広報センターは、メディアの発信や相互の連携をいっそう支援していきます。
国連グローバル・コミュニケーション担当のメリッサ・フレミング国連事務次長からのコメントは次の通り:
「SDGメディア・コンパクトのメンバーとともに、東京の国連広報センターが主導するこの優れたイニシアチブが継続されることを嬉しく思います。昨年のキャンペーンは、日本中のメディア・パートナーの創造性、リーチ、影響力をうまく活用しました。そして今、これまで以上に、気候危機に対処するための圧力を維持する必要があります。本日発表される IPCC 統合報告書は、科学が明確であり、解決策が知られており、行動が緊急であることを強調しています。 「1.5℃の約束」キャンペーンは、日本中のパートナーを動員することで、重要な役割を果たすことができます。即ち、科学と解決策を促進し、あらゆる分野で大胆な行動を提唱し、市民を巻き込んで消費パターンを変え、変革のために声をあげていくのです。」
なお、本キャンペーンは、個人レベルでの気候アクションを呼びかける国連本部の「ActNow」グローバル・キャンペーンの一環として展開します。「ActNow」グローバル・キャンペーンは特に先進諸国で、より持続可能なライフスタイルの実践と、より大規模で仕組みレベルでの変化につなげることを目指しています。
本日の発表に合わせて、「1.5℃の約束」キャンペーンに参加を表明したのは以下の127メディアです。参加メディアは今後も増える見通しです。
「1.5℃の約束」キャンペーン参加メディア一覧 (本発表時点、各社英語名のアルファベット順)
テレビ愛知(AICHI TELEVISION BROADCASTING)、秋田朝日放送(Akita Asahi Broadcasting)、秋田放送(Akita Broadcasting System Inc.)、秋田テレビ(AKITA TELEVISION)、青森放送(Aomori Broadcasting Corporation)、青森テレビ(Aomori Television Broadcasting)、青森朝日放送(Asahi Broadcasting Aomori)、abn長野朝日放送(Asahi Broadcasting Nagano)、BS朝日(Asahi Satellite Broadcasting Limited)、bayfm(bayfm)、新潟放送(Broadcasting System of Niigata Inc.)、BSフジ(BS Fuji)、BSよしもと(BS YOSHIMOTO)、BSS山陰放送(BSS)、中部日本放送グループ(CBC)、CCNet(CCNet)、知多メディアスネットワーク(CHITA MEDIAS NETWORK)、中京テレビ放送(CHUKYO TV)、愛媛朝日テレビ(Ehime Asahi Television)、テレビ愛媛(Ehime Broadcasting)、FM FUJI(FM FUJI)、FM くらしき(FM Kurashiki)、エフエムさがみ(FM HOT 839)(FM Sagami)、フジテレビ(Fuji Television)、福井テレビ(Fukui Television Broadcasting)、福岡放送(FUKUOKA BROADCASTING SYSTEM CORP.)、福島放送(Fukushima Broadcasting)、福島テレビ(Fukushima Television Broadcasting)、HBC北海道放送(HBC)、ハースト婦人画報社(Hearst Fujingaho Co., Ltd.)、東日本放送(HIGASHI NIPPON BROADCASTING)、広島ホームテレビ(Hiroshima Home Television)、広島テレビ(Hiroshima Television)、HTB北海道テレビ放送(Hokkaido TV Broadcasting)、HAB北陸朝日放送(HOKURIKU ASAHI BROADCASTING)、MRO北陸放送(Hokuriku Broadcasting)、ハフポスト日本版(HuffPost Japan)、インプレスホールディングス(Impress Holdings)、石川テレビ放送(Ishikawa Television Broadcasting Corporation)、あいテレビ(itv)、岩手朝日テレビ(Iwate Asahi Television Co., Ltd.)、岩手めんこいテレビ(Iwate Menkoi Television)、J:COM(J:COM)、NHK(Japan Broadcasting Corporation)、時事通信社(JIJI PRESS)、KTS鹿児島テレビ(KAGOSHIMA TELEVISION BROADCASTING)、鹿児島読売テレビ(KYT)(Kagoshima Yomiuri Television)、河北新報社(KAHOKU SHIMPO PUBLISHING Co.)、関西テレビ放送(Kansai Television)、高知放送(Kochi Broadcasting)、高知さんさんテレビ(KOCHI SUN SUN BROADCASTING)、熊本朝日放送(Kumamoto Asahi Broadcasting)、熊本県民テレビ(Kumamoto Kenmin Television)、TKUテレビ熊本(Kumamoto Telecasting Corporation)、倉敷ケーブルテレビ(KURASHIKI CABLE TELEVISION Inc.)、テレビ高知(KUTV)、共同通信社(Kyodo News)、MBS(MBS)、三重テレビ放送(Mie Television Broadcasting)、テレビ宮崎(Miyazaki Telecasting Co., ltd.)、宮崎放送(MRT)、長野放送(NBS)(Nagano Broadcasting Systems Inc.)、NBC長崎放送(Nagasaki Broadcasting)、NCC長崎文化放送(Nagasaki Culture Telecasting Corporation)、長崎国際テレビ(Nagasaki International Television)、メ~テレ(名古屋テレビ放送)(Nagoya Broadcasting Network)、ニューメディア(New Media)、NHKエンタープライズ(NHK Enterprises)、日刊工業新聞(Nikkan Kogyo Shimbun)、ニッポン放送(Nippon Broadcasting System, Inc.)、日本テレビ(Nippon TV)、NST新潟総合テレビ(NST Niigata Sogo Television, Co., Ltd.)、ラジオ大阪(OBC)、大分朝日放送(Oita Asahi Broadcasting)、岡山放送(Okayama Broadcasting)、沖縄テレビ放送(OKINAWA TELEVISION BROADCASTING)、熊本放送(RKK)、RSKホールディングス(RSK)、琉球朝日放送(Ryukyu Asahi Broadcasting)、サガテレビ(Saga Television)、さくらんぼテレビ(Sakuranbo Television Broadcasting)、産業新聞社(Sangyo Press)、聖教新聞(Seikyo Shimbun)、仙台CATV(SENDAI CATV)、仙台放送(Sendai Television Incorporated)、KSB瀬戸内海放送(Setonaikai Broadcasting)、テレビ静岡(Shizuoka Telecasting)、スターキャット・ケーブルネットワーク(STARCAT CABLE NETWORK)、鈴鹿ヴォイスFM78.3MHz(Suzuka Voice FM 78.3MHz)、tbc東北放送(tbc)、TBSホールディングス(TBS HOLDINGS INC.)、テレビ長崎(Television Nagasaki)、TNCテレビ西日本(Television Nishinippon Corporation)、テレビ埼玉(Television Saitama)、テレビ津山(TELEVISION TSUYAMA Inc.)、テレビ山梨(Television Yamanashi)、朝日新聞(The Asahi Shimbun)、中日新聞社(THE CHUNICHI SHIMBUN)、料理通信社(The Cuisine Press)、建通新聞(The Kentsu Shimbun)、毎日新聞(The Mainichi Newspapers)、新潟テレビ21(The Niigata Television Network 21)、日本経済新聞(The Nikkei)、山陽新聞社(THE SANYO SHIMBUN )、札幌テレビ放送(The Sapporo Television Broadcasting)、徳島新聞(The Tokushima Shimbun)、山形新聞社(The Yamagata Shimbun)、読売新聞(The Yomiuri Shimbun)、とちぎテレビ(Tochigi Television)、東海テレビ放送(Tokai Television Broadcasting)、東京ケーブルネットワーク(TOKYO CABLE NETWORK)、テレビ大分(TOS)、富山テレビ放送(TOYAMA TELEVISION BROADCASTING)、TSKさんいん中央テレビ(TSK)、テレビ新広島(TSS)、チューリップテレビ(TULIP-TV)、テレビ朝日(TV Asahi)、TSCテレビせとうち(TV SETOUCHI BROADCASTING)、テレビ東京ホールディングス(TV TOKYO Holdings)、テレビユー山形(TV-U Yamagata)、UHB 北海道文化放送(UHB HOKKAIDO Cultural Broadcasting)、Yahoo! JAPAN(Yahoo! JAPAN)、山形放送(Yamagata Broadcasting)、山形テレビ(Yamagata Television System)、山口朝日放送(Yamaguchi Asahi Broadcasting)、山口放送(Yamaguchi Broadcasting)、山口ケーブルビジョン(Yamaguchi Cable Vision)
本キャンペーン2年目スタートするに当たる、国連広報センターと参加社との決意表明の文面は次の通りです。
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「世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑える」ために、
国内メディアが結集し、力を合わせ、新たな取り組みをはじめる。
そんな大きな一歩を、昨年私たちは踏み出した。
でも、それ以上のスピードで気候変動は進んでいる。事態はむしろ悪化している。
もう一度、自分たちに問いかけよう。
この危機を乗り越えるために、もっとメディアにできることはないか?
CO2をはじめとする温室効果ガスを減らすアクションを、
自分たちはもちろん、日本の人に、企業に、自治体に、政府に、
取り組んでもらうために何が必要か?
私たちにできることは、きっとまだまだあるはずだ。
昨年に引き続き、本キャンペーンは、国連グローバル・コンパクト署名企業である株式会社博報堂DYホールディングスのクリエイティブボランティア支援を受けて展開します。キャンペーンタイトルやスローガン、決意表明文やロゴは SDGメディア・コンパクトの日本の加盟社からの意見も踏まえ、同社のクリエイティブボランティア支援に参加しているコピーライターやデザイナーなどのアイデアを基に制作され、インパクト調査も実施していきます。
博報堂クリエイティブボランティア支援を通じて本キャンペーンにご協力いただいたスタッフの方々は以下のとおりです。(敬称略)
- プロデューサー:川廷昌弘(博報堂DYホールディングス)
- クリエイティブディレクター/コピーライター:井口雄大(博報堂)
- アートディレクター:細川剛(博報堂)
- デザイナー:中山沙織(博報堂)
- PR:牧志穂(博報堂)
- PR:緑川恵(博報堂)
- リサーチ:中平充(博報堂)
- リサーチ:亀田知代子(博報堂)
- リサーチ:神長澄江(博報堂)
- リサーチ:白崎里奈(博報堂)
- 映像プロデューサー:尾嶋雄二(博報堂プロダクツ)
- 映像演出:芝崎雄介(博報堂プロダクツ)
- プロダクションマネージャー:後藤諒太(博報堂プロダクツ)
- プロダクションマネージャー:鈴木佑京(博報堂プロダクツ)
SDGメディア・コンパクトとは
2018年9月、アントニオ・グテーレス国連事務総長が31社の創設メンバーとともに立ち上げた「SDGメディア・コンパクト」は、世界中の報道機関とエンターテインメント企業に対し、その資源と創造的才能をSDGs達成のために活用するよう促すことを目的としています。2023年3月6日現在でアフリカ、アジア、米州、オーストラリア、欧州、中東から370のメディア(そのうち日本メディアは203)がSDGメディア・コンパクトに加わっています。事実やヒューマンストーリー、ソリューション(解決策)を発信することにより、同コンパクトはSDGsに関するアドボカシーと行動、説明責任の強力な原動力となっています。詳細は国連広報センターのこちらのウェブページから:https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdg_media_compact/
ActNowとは
ActNowは、科学的根拠に基づく個人レベルでの気候アクションを、グローバルに呼びかける国連のキャンペーンです。このキャンペーンは、気候変動に対する認識と野心を高め、対策を強化するとともに、パリ協定の履行を加速するための国連による協調的取り組みに欠かせない要素です。ActNowは、個人を啓発し、主として消費パターンやライフスタイルの見直しなどによる行動変容を促すことを目標としています。人々が日常生活で下す決定は、地球全体に影響します。人々の習慣や当たり前を変え、環境に対する悪影響が比較的小さい選択を行うことにより、人々は気候変動という課題に立ち向かう力を得られるのです。より詳しくは、https://www.un.org/en/actnow/.
国連広報センターとは
国連広報センター(UNIC)は、国連事務局のグローバル・コミュニケーション局(DGC)に所属。日本において、国連とその活動について人々の関心を高め、理解を深めるための活動を展開しています。その活動は幅広く、日本語資料の作成、記者会見やメディア・インタビュー設定、ウェブサイトやソーシャルメディアによる情報発信、イベントの企画・開催など、多岐にわたります。
本キャンペーンに関するお問い合わせ先:
国連広報センター E-mail: unic-tokyo@un.org
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