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グテーレス事務総長、世界の指導者たちに向け SDGsへのコミットメントの維持を呼びかけ(UN News 記事・日本語訳)

2024年10月01日

ニューヨークの国連本部に掲示されているSDGsのバナー(file)©UN News/Abdelmonem Makki

2024924 —アントニオ・グテーレス国連事務総長は本日、2030年の目標年までに持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために、資金調達、気候行動、そして平和を呼びかけました。

「SDGへのコミットメントを維持しようではありませんか」極度の貧困の撲滅、不平等の是正、ジェンダー平等の実現、そして気候変動への対応など、SDGsの17の目標にスポットライトを当てることを目的に国連本部で開催されたハイレベル・イベントで、事務総長はこのように述べました

資金とノウハウはある

SDGモーメント」と題されたこのハイレベルイベントグテーレス事務総長は、SDGsがより良い世界の未来へのコミットメントを表すものであるにもかかわらず、「厳しい逆風に直面している」と述べ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックや債務負担の増大、紛争、不平等やその他の課題の影響によって、SDGsのターゲットの5分の4以上が達成への軌道から外れていると指摘しました。

事務総長は、「世界にはSDGsを達成するための資金、テクノロジー、ノウハウがある」と主張した上で、指導者たちに対して、前進を加速することができる「開発のための3つの原動力」に注力するよう要請しました。 

前進のための資金調達

グテーレス事務総長は、「増大する債務と非効率な税制によって、多くの開発途上国において保健、教育、食料への投資が枯渇している」として、資金調達の必要性を強調しました。 

そして9月22日に世界の指導者たちによって採択された「未来のための協定」には、SDG刺激策の計画に対する支持や、多くの開発途上国が直面している債務危機の緩和を支援するために国際金融アーキテクチャの改革が盛り込まれていると述べました。

気候行動計画

事務総長は各国政府に対し、世界全体の気温上昇を1.5℃に抑えるという目標に整合した、野心的な国別気候行動計画(自国が決定する貢献、NDC)を策定するよう要請しました。

「そのためには、各国のエネルギー戦略を(気温上昇を)1.5℃に抑えた世界と整合させ、化石燃料への補助金を廃止し、炭素に価格を設定する必要がある」と述べると同時に、化石燃料を段階的に廃止し、再生可能エネルギーの規模を拡大する必要性も強調しました。

さらに事務総長は、「気候の激変から開発の成果を守ることも極めて重要だ」と述べ、「損失と損害基金」に向けて新規の寛大な資金拠出を求めるとともに、先進国に対しては2025年までに気候変動への「適応」資金を倍増させる約束を守るよう要請しました。

「私たちには平和が必要」

グテーレス事務総長は、第三の原動力としての、平和の必要性を強調しました。

「私たちのすべての開発計画は、死と破壊、飢餓、避難、ジェンダーに基づく暴力を引き起こす容赦ない紛争によって、たちまち帳消しにされてしまう」と事務総長は述べました。

「ガザ、ウクライナ、スーダン、その他の地域に至るまで、私たちには平和が必要です。私は世界の指導者たちに対して、分断を癒やし、紛争を終結させ、人々と平和に投資するよう求めます」 

総会議長:集中を保ち続けよう

フィレモン・ヤン第79回国連総会議長は、昨年の「SDGサミット」で世界の指導者たちが政治宣言を採択し、SDGsの目標達成に向けた行動を加速させる新たな段階に入ったことに触れ、こう述べました。

「今日私たち取り組むべきは、集中を保ち続けることです。成功は確固たる行動から生まれるものであり、そして今こそ野心が求められる時なのです」

ヤン議長は、食料システムを発展させ、再生可能エネルギーへのアクセスを広げ、デジタル接続性を拡大させるとともに、特に女性と女児に対する教育やディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会を増やす、大胆かつ公正な移行へのコミットメントの必要性を強調しました。

議長は、これを自身の任期における優先事項にすることを誓い、「あらゆる場所のあらゆる人々の可能性を最大限に引き出すことを目指す」と述べました。

カナダ首相:SDG達成のための「乗数因子(より多面的な効果をもたらすもの)」を探そう

SDGモーメントでは、世界の指導者、市民社会の代表、その他の著名人たちが、SDGs達成に向けた前進を加速させる上で必要なことについても検討しました。

「私たちが真剣に目を向けるべきことの一つは、どの目標がその他の多くの目標に最も関わり合っているのかということだ」事務総長から任命された17人のSDGアドボケートの一人であるカナダのジャスティン・トルドー首相は、このように語りました。

トルドー首相にとって、三大「乗数因子」とは、気候変動に対処すること、女性と女児のための機会を確保すること、そして若者の参加を拡大させることであり、これらがどのように関わるのかを説明しました。

例として、首相は世界中の多くの若者たちが気候変動について懸念を示していると述べ、「だからこそ、若者たちの声をリーダーシップの場に持ち込み、懸念を伝え、現状を打破するために若者たちをエンパワーメントすることが、気候変動と闘う上でだけでなく、SDGsの17すべての目標を達成する上で不可欠だ」と述べました。

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原文(English)はこちらをご覧ください。