国際ジャズデー(4月30日)に寄せるイリーナ・ボコヴァUNESCO事務局長メッセージ
プレスリリース 14-030-J 2014年04月25日
全世界のミュージシャンと音楽愛好家は4月30日、3回目の「国際ジャズデー」を祝います。1世紀以上にわたり、世界中でアーティストたちはジャズを受け入れ、その即興性と自由な表現を取り入れてきました。ジャズは、ジャンルを越え、絵画やダンス、映画、文学、写真などの芸術分野とつながるという可能性を秘めています。アーティストたちは、演奏者と聴衆との垣根を感じさせない参加型、双方向型の音楽として、ジャズの力を称えてきたのです。
ジャズは単なる音楽の域を越え、ライフスタイルや対話、さらには社会変革の手段にもなっています。ジャズの歴史は、統合と相互尊重の牽引役として、文化や背景を異にするアーティストたちを結びつける音楽の力を物語っています。ジャズは米国の公民権運動をはじめ、世界各地での闘争にリズムを与えてきました。これまで、そして今でも、数百万の人々がジャズを通じ、自由、寛容、人間としての尊厳を求める気持ちを表現しています。
国連教育科学文化機関(UNESCO)は、このような価値を推進する目的で「国際ジャズデー」を設けました。今年も各国の当局や音楽学校、コンサート・ホールで、数百件のイベントやコンサートが組織的に、または自然発生的に開催されます。今年のメイン・イベントの開催地は日本の大阪です。大阪は1920年代からジャズが盛んな街であり、その伝統は現在もしっかりと息づいています。数多くのジャズクラブを擁し、世界的に有名なジャズ・コンペティションも毎年開催される大阪は、モダン・ジャズ・ムーブメントの一大拠点になっています。UNESCOは大阪でジャズの式典を行うことにより、文化的な影響と音楽的な交流が国境や海を越え、どれだけ文化間の絆を育てていくことに貢献しているかを示したいと願っています。
私はUNESCOを代表して、日本をはじめとするあらゆる国々で、ジャズおよびジャズが体現する価値を祝うイベントを開催するすべてのパートナー、そして、当初から私たちを支援してくださっている親善大使のハービー・ハンコック氏とセロニアス・モンク ジャズ研究所の方々に敬意を表します。皆様もぜひ、文化と音楽を通じ、躍動と共有、そして平和のメッセージを広げる活動にご参加ください。
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国際ジャズデー(International Jazz Day)