世界津波の日(11月5日)に寄せるヴォルカン・ボズクル第75回国連総会議長ビデオ・メッセージ
プレスリリース 20-087-J 2020年11月05日
「世界津波の日」は、津波によって失われた何十万という人々の命を悼む日です。
日本が先頭に立ち、国連防災機関(UNDRR)の支援を受けながら推進してきたこのイニシアチブは、私たちに、早期警報と防災への投資が命を救うということを思い出させてくれます。
具体的な進展も見られました。
日本政府の資金提供により国連開発計画(UNDP)が立ち上げた「津波対策プロジェクト」を通じ、23カ国の315校に通う15万人を超える学生と教員が、避難訓練や避難場所指定の支援を受けました。その他の国々も、津波早期警報システムへの賢明な投資を行っています。
このような取り組みは極めて重要です。
国連海洋会議の推計によると、海抜10メートル未満の沿岸地域には、6億人以上が暮らしています。人口の増加と急速な都市化によって、さらに多くの人々が沿岸部の都市に流入する中で、この数がさらに増えることは確実です。気候変動による海面上昇は、これらのリスクをさらに高めています。
より良い計画立案がなければ、沿岸部コミュニティーでは津波だけでなく、高波や洪水、暴風雨などの自然ハザードに対する脆弱性も高まるおそれがあります。
私たちは2030年と、それまでの持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた「行動の10年」を見据え、あらゆる段階でレジリエンスの構築を図るとともに、これを確実に私たちのあらゆる行動を貫く共通のテーマとすべく、全力を尽くさなければならないのです。
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