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国際ガールズ・デー(10月11日)事務総長メッセージ

プレスリリース 14-066-J 2014年10月10日

世界中で暴行や殴打、レイプを受けたり、手足を切断されたり、さらには殺害されたりする思春期の少女が、恐ろしい数に上っています。家族やパートナー、教員、同級生の手による暴力の脅威によって、こうした少女たちの権利は著しく侵害され、その地位は低められ、その潜在能力は抑えつけられています。

暴力は教育やスキル、情報、性と生殖に関する保健サービス、社会的・経済的資源へのアクセスの不平等を含め、思春期の少女が直面する多くの欠乏状態により、さらに悪化、激化しています。少女たちは、女性器切除など、暴力の悪循環を永続化させる社会規範や有害な慣行にさらされています。不処罰の文化により、思春期の少女に対する暴力は、衰える兆しを見せていません。紛争や人道的危機は、暴力、虐待、搾取の危険性を劇的に高めます。

私の「UNiTE to End Violence against Women(団結しよう、女性への暴力を終わらせるために)」キャンペーンは、各国政府や国際機関、市民社会団体、メディア、各地の市民に対し、女性と女児に対する暴力を未然に防ぎ、終焉させるため、意識の向上を図るとともに、政治的な意志と資源を増やすよう働きかけています。これと並行して進められているキャンペーン「He For She」では、女性と女児に対するあらゆる形態の暴力に反対することに男性を巻き込むことにより、ジェンダー平等が女性だけの問題ではないことを強調しています。私たちは、ポスト2015年開発アジェンダを定め、「北京宣言および行動綱領」によって達成された前進を振り返る中で、性的暴力を終わらせ、女児と女性のエンパワーメントを推進することを、私たちのグローバルな課題の中心に据えなければなりません。

思春期の少女に対する暴力の悪循環を断つためには、単なる意識の向上だけでなく、少女が自らの進路を決定できるようにするための知識やスキル、資源、そして力を持つ必要があります。私たちは少女たちのために、安全な交通手段、エネルギー源と水源へのアクセス、質の高い保健サービス、その力強い成長を支援する環境を提供しなければなりません。

今年の「国際ガールズ・デー」にあたり、私はすべての政府に対し、少女に対するあらゆる形態の暴力を終わらせるため、全世界で行動を起こすよう呼びかけます。私たちはともに、女性と女児に対する暴力が決して容認されず、少女が常にその潜在能力をフルに発揮できる世界をつくらなければならないのです。

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©UN Photo/Albert González Farran