国際防災の日(10月13日、2014年)に寄せる事務総長メッセージ
プレスリリース 14-067-J 2014年10月13日
人類全体として、私たちは高齢化しています。世界規模でみると約7億人、つまり世界人口の10%が60 歳を超えており、2030 年までに歴史上初めて高齢者の数が子どもの数を超えることになります。
今年の「国際防災の日」は、高齢の男性と女性がレジリエンス(災害への抵抗力および災害からの回復力)の構築に果たす役割を認識する機会です。
自然災害が起きた際、高齢者の死亡率や負傷率はかなり高くなります。高齢者が抱える脆弱性に対処できるような計画、サービス、支援によって、また、高齢者が私たち全体の安全と福利に貢献できるようにすることで、このような悲劇的な傾向を逆転させなければなりません。
防災計画策定に際しては、可動性が低下していることが多い高齢者に配慮しなければなりません。高齢者が将来起こり得る災害に対し備えることができるよう、また安全を確保し、自らの身を守ることができるようにしなければなりません。早期警報システム、社会的な保護メカニズム、避難計画、緊急対応計画、意識高揚のためのキャンペーンにおいても、高齢者のニーズを考慮する必要があります。
同時に、高齢者が、広くコミュニティーに貢献するための強さを有していると認識することも重要です。高齢者の長年の経験を災害リスク軽減に生かすことができるのです。私たちは災害リスク管理、関連する計画策定や意思決定プロセスにおいて高齢者を巻き込むべきです。高齢者はまた、気候変動への対処および持続可能な開発の達成を目的とした、世界規模での重要な議論をより意義深く充実したものにしてくれるでしょう。
国際防災の日を迎えるにあたり、人生において、災害に対するレジリエンスの構築には終わりがないことを再認識しようではありませんか。レジリエンスの構築は若いころに始まり、年を重ねるにつれ、さらに重要なものとなるのです。
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