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世界食糧デー(10月16日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 02/092-J 2002年10月17日

 今年の世界食糧デーのテーマ「水:食糧安全の源」は、水の問題を、今日最も差し迫った開発問題のひとつとしてとらえたものです。「持続可能な開発に関する世界サミット」の直後にあたるこの世界食糧デーは、持続可能な食糧生産における水資源の役割を強調する機会であります。現在および未来の世代のニーズを満たすために、この問題を避けて通ることはできません。

 今日、世界の淡水資源の70%は農業に使われています。世界中で飢餓に苦しむ8億人以上の人々の空腹を満たし、安全な飲料水を得られない11億人以上の人々にこれを供給するためには、より革新的な水資源開発・管理対策を新たに模索しなければなりません。

 世界人口の3分の2が、今後数十年の間に深刻な水不足に直面するのを防ぐには、特に農業において水資源をより効率的に管理する方法-「水一滴あたりの収穫量」をふやす方法-を学び、また特に複数の国にとって重要な河川について、流域の地域管理能力を向上させる必要があります。

 だからこそ、国連総会において2003年を国際淡水年と定めたのです。来年3月には、日本の京都において第三回世界水フォーラムが開催され、水資源開発および管理の問題が話し合われることになっています。

 今年6月にローマで開催された世界食糧サミットにおいて、各国首脳は2015年までに世界の飢餓人口を半減しようと誓い合った5年前のコミットメントを再確認しました。この目標を達成しようとすれば、無駄にできる時間はありません。そしてこれは20009月に各国首脳が合意した「ミレニアム開発目標」の一つでもあるのです。

 世界食糧デーにあたり、この誓いを何としても守ろうではありませんか。私たちの子や孫たちのために、賢くかつ責任を持って水を使う努力をしましょう。