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国際防災デー(10月9日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 02/089-J 2002年10月07日

 持続可能な山岳開発のための防災-

 今年の国際防災デーのテーマ「持続可能な山岳開発のための防災」は、もう一つの国連行事である国際山岳年(2002年)と関連しています。両者の間には当然つながりがあります。

 自然災害の脅威が全くない地域社会はありませんが、山岳地域は特にその危険性が高いのです。これらの地域は、豪雨や大雪などの極端な気候、そしてその結果引き起こされる土砂崩れや雪崩などの危険にさらされています。貧しい人々は危険な斜面に住居を作らざるを得ず、人口密度の高くなった地域においては、人々は火山のふもとや地震活動が活発な場所にも住み着いています。土地利用計画の貧困、環境管理の不備、法規制のしくみの欠如等の人的行為が、災害発生のリスクを高め、また発生した場合の影響を重大化させているのです。

 いかなる地域社会にも自然災害の危険性はあります。しかしかつてないほど危険が大きくなっている今こそ、私たちはこの問題により積極的に取り組むことができ、またそうしなければならないのです。早期警戒と防災対策のおかげで、自然災害により命を落とす人の数は大幅に減少しています。新しい計画作成・予測手段により、洪水が定期的に引き起こす被害をかなり緩和することができます。

 山岳地域等における持続可能な開発には、これらの対策にもっと積極的で「流れをさかのぼる」投資を行うことが必要となります。国際防災戦略を実践し、回復力ある社会と人々の世界を作り上げるために、最優先しなければならないのは災害防止なのです。