「国際高齢者デー」(2001年10月1日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ
プレスリリース 01/80-J 2001年10月01日
人類は高齢化しています。平均寿命は1950年以来、46歳から66歳へと伸びました。今世紀半ばまでに、社会における高齢者の割合は10人に1人から5人に1人へと増えるでしょう。人口の高齢化は、先進国では古くから顕在化していますが、現在では開発途上国でも急速に進んでいます。
このようなグローバルな変容は個人、世帯、コミュニティ、そして事実上、あらゆる政治・社会分野に影響を及ぼしています。高齢化に関する政策措置と一般的な態度も変えてゆかなければなりません。開発というより広い文脈への高齢者問題の統合を改善する必要があります。高齢者はその生活に影響する決定に全面的に参加できなければなりません。そして、私たちはすべて、グローバル化、都市化および移住などの動向、ならびに、HIV/エイズ禍などの健康危機が、社会における高齢者の立場にどのように影響するかを認識しなければなりません。
来年4月にマドリードで開催予定の「第2回高齢者問題世界会議」は、これらの目標に対する国際的な認識を高め、世代間の連帯強化を促進し、20年前のウィーンにおける第1回世界会議の成果をさらに推し進める機会となります。私はすべてのパートナーに対し、このプロセスを支援すること、および、さらに幅広い意味で、すべての男女が安全と尊厳をもって歳を取れるよう、できる限りのあらゆることをするよう促します。健康な加齢の種は若いうちに植えられます。私たちは速やかに、この挑戦に立ち向かわなければなりません。