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「砂漠化および干ばつと闘う世界デー」(6月17日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 01/48-J 2001年06月15日

~110カ国、10億人の人々の生活が危機に~

 干ばつと砂漠化は、世界の110カ国以上の10億人を超える人々の生活を脅かしています。昨年だけでも、東アフリカの数十万人の人々が、干ばつで農業を営めなくなり、その土地を離れなければなりませんでした。米州と南欧では、森林火災が数百万エーカーの土地を荒廃させたほか、北東アジアの広い範囲で、巨大な砂嵐の被害が発生しました。

 干ばつと砂漠化の深刻な被害に取り組むため、7年前のきょう「国連砂漠化防止条約」が採択されました。この条約は砂漠化と闘い、干ばつの影響を緩和するためのグローバルな手段です。これらはともに大規模な取り組みであり、多くの開発途上国はその努力を調整するため「国内行動計画」を採択しています。

 にもかかわらず、干ばつおよび砂漠化と闘うために必要な資金を確保することは、多くの開発途上国にとって大きな障害となっています。これら諸国による同条約の包括的かつ効率的実施を助けるため、信頼できる財政メカニズムを提供する必要性に関し、加盟国の間で合意ができつつあることを、私はうれしく思います。また、地球環境ファシリティー(GEF)の管理理事会が、砂漠化と森林伐採を含む土地の劣化と闘うプログラムの強化に対し、強力な支援を表明したことも、心強いことといえます。

 この機会を捉え、砂漠化防止条約の目標に向かってまい進し、万人のための持続可能な開発に対する障害を克服するという私たちの約束を新たにしようではありませんか。