本文へスキップします。

  • プリント

ここから本文です。

世界人口デー(7月11日)事務総長メッセージ

プレスリリース 15-054-J 2015年07月10日

第二次世界大戦が終わって以来、世界各地でこれほど多くの人々が住む家を追われたことはありませんでした。紛争や災害から逃れるために6,000万人近い人々が故郷を離れて暮らすなか、女性と思春期の少女は特に弱い立場に置かれています。暴力的な過激派や武装集団による恐ろしい虐待行為が、心的外傷や望まない妊娠、HIV感染やその他の病気をもたらしています。罪のない人々の身体に卑怯にも戦闘を仕掛ける者たちは、恥を知り、その責任を負わなければなりません。

こうした女性たちは、決して単なる被害者ではありません。彼女たちには希望と計画があり、私たちの共通の未来に重要な貢献を果たす潜在力があります。私たちは、性と生殖に関する健康をはじめとした女性たちの健康を断固として守り、緊急救援活動における優先事項として、彼女たちのニーズに応えなければなりません。また同時に、彼女たちが紛争を避け、万が一紛争が起こった場合にも断固とした態度で臨み、戦争で荒廃した社会において強く求められる癒しを育むことができるよう、有事にも平時にも一貫して女性の権利を推進し続けなければなりません。

国連創設70周年を迎える今年、最も弱い立場にある人々に希望と支援を提供するという創設当初の使命から、あらためて力を得ようではありませんか。今年の「世界人口デー」を迎えるにあたり、私は世界の国々に対し、大胆な成果を目指して力を尽くすことで2015年という年をグローバルな行動の年にすること、人間を中心に据え、人々が次世代のためのレジリエンス、平和、持続可能な繁栄の構築に貢献できるようにすることを強く要請します。

* *** *

©UN Photo/Albert González Farran