アナン国連事務総長
「国連水の日」(3月22日)に寄せるメッセージ
保全の文化と「青の革命」を促す
プレスリリース 00/22 2000年03月12日
清潔で利用できる水は、かけがえのない産物です。この新たな世紀にも、水を製造できる科学技術はまだ存在していません。水は代替も複製もできません。だからこそ、大切に守っていかなければならないのです。
私たちは水なしには生きられません。それは生活のあらゆる側面で欠かせないものです。世界の多くの地域では、地下水面が低下し、帯水層が枯渇し、河川や湖沼が縮小し、農業による科学汚染が水質を脅かしています。安全な水へのアクセスと水管理の欠如は、開発途上地域における病気と死亡の80%に関わっているものと見られます。
人口の急増、都市化および都市の貧困層の増大によって水不足の拡大が起きており、そのため、特に開発途上国では、「万人に水を」という目標が達成不可能と見られています。世界の各地、特に大都市では引き続き、増大する人口に対する飲用および廃棄物処理用の水供給が重大な課題となっています。
国際社会は、富者にも貧者にも、すべての競合する利用者に対し、公平性、信頼性および経済的な入手可能性を十分に考慮した水供給を行うため、その権利と責任を行使しなければなりません。私たちにとっての挑戦は、水質と水量を保全するために人間の活動を管理することです。女性は家族の管理者として、中心的な役割を担うべきです。
持続可能な開発において、水の果たす役割をグローバルに認識することは不可欠です。世界の人々は、水循環についての知識を向上させることにより、この稀少資源をよりよく管理する能力を身につけなければなりません。人間の英知という井戸を利用して、保全の文化と「青の革命」を開発・促進すれば、それを達成することができるのです。
国内における「国連水の日」に関する活動の詳細は国土庁(代)Tel:3593-3311にお問い合わせください。