国際平和デー(9月21日)事務総長メッセージ
プレスリリース 15-084-J 2015年09月18日
今年の「国際平和デー」は、全世界で破壊的な暴力と、情勢の不安定化をもたらす紛争が進む中で迎えることになりました。私たちには、絶望に屈することなく、まん延する残虐行為や不処罰の終焉を求めていく集団的責任があります。
私はすべての戦闘当事者に対し、武器を置き、世界的な停戦を守るよう呼びかけます。そして「殺りくと破壊を止め、恒久的平和のための空間をつくる」よう訴えます。
どれほど実現不可能に見えようとも、平和の夢は世界各地の人々の生活に息づいています。
この夢の実現を最も強い意志をもって支援しようとしているのは、今日の若者たちです。若年人口が史上最多の数に達している中で、若者たちはこれまでのどの世代よりも、意識と結びつきを強めています。私はすべての政府に対し、全世界の若き平和構築者がその大きな潜在能力を発揮できるようにするため、さらに多くの投資を行うことを強く促します。
同時に、私たちは平和という目標を共有するすべてのパートナーを動員する必要もあります。非政府組織、信仰に基づいた奉仕活動団体や企業にはいずれも、社会の進歩を促し、環境を守り、より公正で安定した平和な世界をつくるために果たすべき役割があります。この協力の価値は、今年の平和デーのテーマ「平和のためのパートナーシップ ― すべての人に尊厳を」に体現されています。
私たちは危機的な時代を生きています。しかしそれは、大きな望みが持てる時代ともいえます。全世界のリーダーは数日後、国連に集い、持続可能な開発の達成に向けた私たちの15カ年計画として、2030アジェンダを採択することになっています。このアジェンダは、貧困が過去のものとなり、平和が支配する中で、すべての人々が尊厳を持てる暮らしを実現するための基盤となります。
国連創設70周年にあたる今年、この「国際平和デー」を、戦争の惨害から将来の世代を救うという国連創設の目的の達成に向けた機会としようではありませんか。
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