【ビデオメッセージ】イスラム教徒に対する差別と憎悪への対処に関する ハイレベル・イベントに寄せて (ニューヨーク、2017年1月17日)
プレスリリース 17-004-J 2017年01月20日
イスラム教徒に対する差別と憎悪の問題に取り組むため、参集された皆様全員に感謝いたします。
イスラム教徒に対する憎悪犯罪やその他の形態の敵対行為は増加の一途をたどっています。排外主義や人種主義、反ユダヤ主義についても同じことが言えます。また、不寛容や疑念の被害者となっている人々も多くいます。これは統計には表れないかもしれませんが、人々の尊厳や私たちに共通の人間性を傷つけていることに変わりはありません。
不安が広がる時代には、違って見えるコミュニティーが都合の良い不満のはけ口となります。
私たちは、コミュニティーを分断し、隣人を「よそ者」扱いしようとする、冷笑的な試みに抵抗しなければなりません。
差別は私たち全員の価値を損ないます。そして、人々や社会が潜在能力をフルに発揮することを妨げます。
すべての主要な信仰と国連憲章の中心をなす包摂、寛容、相互理解という価値から、力を引き出そうではありませんか。
イスラム教の聖典コーランにも「国々と種族はお互いを知るために造られた」という言葉があります。
あらゆる場所の人々が、そのアイデンティティーが尊重されているという実感を抱くと同時に、コミュニティー全体の一員であるという強い意識を持つ必要があります。
社会が多民族性と多宗教性をますます強める中で、私たちは多様性が脅威ではなく、豊かさとして正しく認識されるよう、政治的、文化的、経済的投資を一体感を持って行う必要があります。
国連はすべての人の尊重、安全、尊厳を推進するための取り組みを立ち上げているところです。私たちはこれを「TOGETHERキャンペーン」と呼んでいます。
TOGETHER 共に敵対行為に反対し、人権を求めて立ち上がろうではありませんか。
TOGETHER 共に架け橋を作ろうではありませんか。
TOGETHER 共に恐怖を希望へと変えようではありませんか。
イスラム教徒の兄弟姉妹のために。そして全人類のために。ありがとうございました。
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