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世界環境デー(6月5日)事務総長メッセージ

プレスリリース 12-024-J 2012年06月05日

世界が国連持続可能な開発会議(リオ+20)に向けた準備を加速化する中で、「世界環境デー」は、より持続可能な世界に向けたパラダイム・シフトの必要性に注意を向ける機会となっています。今年のテーマ「グリーン・エコノミー:あなたもその一部ですか?」は、人類のエコロジカル・フットプリントを地球の惑星境界内に収めるため、誰もがそれぞれの役割を果たす必要性を強調するものとなっています。

現在70億人を数える世界人口は、2050年までに90億人を突破する可能性があります。これによって食料、水、エネルギーに対する需要は増大し、すでに総人口の半数以上を抱える過密都市や、天然資源に対する圧力も高まることになります。また、ディーセント・ワークを求める人々の数も増大します。現在、世界ではすでに、13億人が失業または不完全雇用の状態にあります。今後10年間で、さらに5億人が労働市場に加わると見られています。

持続可能性を確保するためには、開発の社会、経済、環境面のバランスを取ることにより、すべての人々に機会を提供する必要があります。私たちは、景気と環境保全は相容れないという神話を退けなければなりません。各国が賢明な政策を導入し、適切な投資を行えば、それぞれの環境を保護し、経済を成長させ、ディーセント・ワークを創出し、社会的進歩を加速することができるのです。

リオ+20は私たちにとって、持続可能な開発に向けたグローバルな決意をさらに固める機会となります。私たちはリオで、GDP(国内総生産)だけでは成長や豊かさを計れないことに合意すべきです。また、世界にはミレニアム開発目標(MDGs)を土台とする一連の持続可能な開発目標が必要であることにも合意すべきです。そして私たちは、エネルギー、水、食料、都市、海洋、雇用、女性のエンパワーメントなど、持続可能性の基盤となる構成要素で前進を遂げるべきです。

先進国でも開発途上国でも、持続可能性は公共政策上の課題として重要性を高めつつあります。国連としても、そのオフィスや活動の気候中立性と持続可能な管理に努めているところです。私たちはリオで、世界をより持続可能な成長と開発の軌道に乗せるために必要なパートナーシップを結集しなければなりません。この歴史的会議を間近に控えた今年の「世界環境デー」にあたり、 私は各国政府、企業、そして社会のすべてのメンバーに対し、持続可能な未来、すなわち、私たちが望む未来(the future we want)を確かなものにするため、総合的な判断に基づいて選択を行うよう強く促します。

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