核実験に反対する国際デー(8月29日)事務総長メッセージ
プレスリリース 17-038-J 2017年08月29日
毎年8月29日の「核実験に反対する国際デー」にあたり、私たちはこれまでの核実験による犠牲者を悼むとともに、核実験が環境と世界の安定に依然として脅威を及ぼし続けていることを改めて世界に訴えています。
過去70年の間に、南太平洋から北米、そして中央アジアから北アフリカに至る各地で、2,000回を超える核実験が行われてきました。それによって、世界で最も弱い立場に置かれた人々や、手つかずの生態系の一部に被害が及んでいます。
いかなる国も二度と核実験を行えないようにするためには、包括的核実験禁止条約(CTBT)を早期に発効させることが欠かせません。そのためには、条約附属書2に掲げられている国がさらに8カ国、これを批准する必要があります。
私は、まだCTBTに加入していないすべての国に対し、1日も早い加入を強く促します。自主的かつ一方的な停止措置に基づき、核実験を差し控えるというグローバルな規範ができ上がってから、すでに20年近くになります。私はこの自制に拍手を送りますが、それだけでは不十分です。朝鮮民主主義人民共和国による核実験の継続は、最強の規範でさえ、法的拘束力を有する禁止措置に代わることができないことを実証しているからです。
安全保障理事会は昨年、核実験のみに焦点を絞った初の決議を採択しました。私はこの決議が、世界から核兵器の脅威を取り除くために不可欠な次のステップに向け、新たな弾みとなることを期待しています。
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