国際平和デー(9月21日)に寄せる潘基文(パン・ギムン)国連事務総長メッセージ
プレスリリース 09/043-J 2009年08月19日
「国際平和デー」は、全世界で停戦と非暴力を呼びかける日です。
それは戦争の恐怖と代償、そして紛争を平和的に解決するという私たちの義務について思いをめぐらす時でもあります。
紛争の犠牲者はほとんどが無力な人々です。それは罪のない民間人であり、父親であり、母親であり、そして子どもたちでもあります。
このような人々は平和がない限り、生活の改善にほとんど期待が持てません。貧困を逃れられるという希望はないに等しいのです。
こうした無力な人々のために働く人たちも、しばしば標的になります。
ジャーナリストや医療従事者、人道援助要員、国連職員、平和維持要員はいずれも攻撃の対象となっています。
戦闘員、軍閥指導者、武器供給者やその支援者たちは、人命を軽視する冷酷な態度を示し続けています。
今年の「国際平和デー」にあたり、私はこれらの人々すべてに対し、別の道、よりよい道があることを改めて知らせたいと思います。
それは平和という道です。
国家間の戦争が少なくなってきたことに、私たちは心を強くすべきです。それは、外交と交渉による解決が選ばれることが多くなっている証拠だからです。
また、国家が内戦により分裂している場合でも、十分な意志があれば和平が実現しうることは、歴史が示すとおりです。
平和を求める声が憎悪の声を抑えることに成功した例も、数多くあります
私はまた、国際社会が核軍縮問題に取り組む姿勢を新たにしていることにも、希望を感じています。
私が「WMD-WeMustDisarm!」という軍縮を求めるキャンペーンに乗り出した理由もここにあります。大量破壊兵器(WMD)が存在する限り、誰も安全ではないからです。
今年の「国際平和デー」にあたり、私はすべての人々に「軍縮を、そして平和を」という単純なメッセージを送ります。
そして全世界の人々に対し、この取り組みに加わるよう呼びかたいと思います。国連を支援してください。そして、平和に対するあなたの役割を果たしてください。