国連平和維持要員の国際デー(5月29日)に寄せる潘基文(パン・ギムン)国連事務総長メッセージ
プレスリリース 10-028-J 2010年05月28日
「国連平和維持要員の国際デー」は、国連旗のもとで任務遂行中に命を失った男女の尊い犠牲をたたえる機会です。
今年の記念行事は重苦しいものとなりました。この14カ月間、国連の平和維持活動は特に多くの犠牲を強いられたからです。
ダルフールでの奇襲攻撃…
カブールでのテロ事件…
そしてハイチでの飛行機墜落事故…
これらは昨年、平和維持要員を襲い、121人の死者を出した悲劇の一部にすぎません。
今年の1月には、ハイチを襲った破壊的な地震で、ほぼ同じ数の命がわずか数秒のうちに失われました。
国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の平和維持要員96人の死は、一度の事故としては国連平和維持史上最悪の損失となりました。
しかし、この暗黒の日は私たちにとって、大きな栄光の一日にもなりました。MINUSTAH要員の男女は自らのトラウマを振り切って、ミッションをすばやく立て直し、ハイチの人々が恐ろしい地震の余波に立ち向かうための支援にあたったのです。
私たちは、これら要員が勇気と献身を自ら体現する姿をたたえるとともに、全世界の平和維持活動に大きく貢献している12万2,000人以上の軍事要員、警察官および文民要員にも敬意を表します。
これら要員の努力は、
治安の維持と和解の促進…
地雷の除去や戦闘員の動員解除…
制度機構と法の支配の強化…
支援の提供や難民と国内避難民の帰還…
民主的な選挙の支援や治安セクター改革…その他多くの形で直接、数百万の人々の役に立っているのです。
平和維持は、よりよい世界を目指す国連の活動にとって欠かせない要素です。その成功に必要な支援を提供してゆこうではありませんか。