1994年のルワンダにおけるジェノサイドを考える国際デー(4月7日)事務総長メッセージ
プレスリリース 18-020-J 2018年04月06日
24年前の1994年にルワンダで起きたジェノサイドでは、80万人以上が組織的に殺害されました。犠牲者はツチ人が圧倒的に多かったものの、そこには穏健派のフツ人、トワ人やその他の人々も含まれていました。私たちはきょう、こうして殺害されたすべての人々を追悼するとともに、これほど大規模に及ぶ悲劇の後でも、和解が可能であることを示した生存者の苦悩について、思いを巡らせます。
ルワンダはその悲劇に学びました。国際社会もそうしなければいけません。国家には、ジェノサイドや戦争犯罪、民族浄化、人道に対する罪から国民を守る責任があります。私たちは団結し、このような残虐行為の発生を防がなければならず、国際社会は実行犯に対し、その責任が追及されるという強力なメッセージを送らなければなりません。
私は、世界中で人種主義やヘイトスピーチ、排外主義が高まっていることを深く憂慮しています。こうした人間の残忍さの卑劣な発現形態は、それよりもはるかに邪悪な行動の温床となります。世界の多くの場所では依然として、その信条や民族性を理由として、人々が殺されたり、避難を余儀なくされたり、人権を侵害されたりしています。私は特に、ミャンマーのイスラム教徒ロヒンギャの窮状に心を痛めています。この宗教的・民族的少数者に属する人々は、組織的に殺害されたり、拷問やレイプを受けたり、火あぶりにされたり、辱めを受けたりしているほか、67万1千人以上が安全を求めて隣国のバングラデシュに避難しています。
私たちは今年、「世界人権宣言」と「集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約」の採択70周年を迎えています。きょう私は、まだ条約の締約国となっていない国連加盟国に対し、条約に加入するよう呼びかけるとともに、すべての国に対し、その約束を行動で示すよう求めます。
言葉だけで、危機にさらされた人々を救うことはできません。私たちは配慮する勇気と、行動する決意を育てなければなりません。こうした課題を克服できて初めて、私たちはジェノサイドの犠牲者と生存者に敬意を払い、ルワンダで起きたことがどんな場所でも、二度と繰り返されないことを保証できるのです。
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