国連デー(10月24日)に寄せる 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長メッセージ
プレスリリース 10-081-J 2010年10月22日
「国連デー」にあたり、平和、開発、人権の推進を目指す私たちの活動を深く信じ、私たちの理想を支持し、私たちの目標達成を支援していただいている世界中の何百万の人々に、心から感謝いたします。世界の友人であり、同胞である皆さんに対し、私は「ありがとう」という言葉を贈りたいと思います。
国連憲章は65年前のきょう、発効しました。年一度の「国連デー」は、私たちが任務を再確認する日です。私たちは寛容、相互尊重、そして人間の尊厳という普遍的な価値を改めて強調します。そして、識字率や平均寿命の向上、知識と技術の普及、民主主義と法の支配の前進など、私たちがともに実現してきた進歩を認識します。
しかし、「国連デー」は何よりも、私たちが一層の努力を決意する日だといえます。武力紛争に巻き込まれた人々を守り、気候変動と闘い、核の大惨事を回避するためにも、女性と女児にとっての機会を拡大し、不正や不処罰と闘うためにも、さらには、ミレニアム開発目標(MDGs)を達成するためにも、さらなる取り組みが必要だからです。
先月、国連で開かれたミレニアム開発目標サミット(MDGサミット)では、政治的な勢いだけでなく、景気低迷期としては特に心強い資金拠出の約束が得られました。2015年の目標達成期限が近づく中で、私は今後とも全力を挙げて前進する決意を固めています。
世界には様々な問題や格差、不信感が残っていますが、相互に関連しあう現代において、私たちがともに前進できる新たな可能性も開けています。国連憲章に定められた崇高なビジョンの実現に向け、さらに力を合わせていこうではありませんか。