世界水の日(3月22日)に寄せる アントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
プレスリリース 19-012-J 2019年03月22日
水は生存に欠かせません。水は、衛生施設とともに、公衆衛生や環境衛生の保護にも役立ちます。私たちの身体や私たちの都市、工業、農業、生態系はいずれも、水に依存しているからです。
水は人権でもあります。いかなる人も水へのアクセスを拒まれるべきではありません。今年の「世界水の日」は、すべての人の権利を擁護し、誰一人取り残さないことを主眼としています。
今でも21億人が、経済状態やジェンダー、民族、宗教、年齢などの要因により、安全な水を得られずに暮らしています。世界には、水需要の増大がずさんな管理と相まって、水ストレスの悪化を招いている場所が多くあります。気候変動はこの圧力を劇的に強めています。深刻な水不足によって、2030年までに7億人が故郷を離れることを強いられるものと見られます。
私たちは、グローバルな水危機に取り組むための協力を促すとともに、気候変動の影響に対するレジリエンスを高めることで、最も脆弱な立場にある人々をはじめ、すべての人々に水へのアクセスを確保しなければなりません。これは、より平和でより豊かな未来を実現するために欠かせない一歩です。持続可能な開発目標(SDGs)の達成に努める中、私たちがすべての人々の利益となるよう水資源を守り、持続可能な形で利用していくためには、この水という不可欠な資源を大切にし、包摂的に管理する必要があるのです。
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